首位と21位という順位の違いが、そのままスコアに表れた。アウェイのG大阪がほとんどの時間帯で鳥取を圧倒し、7−1で大勝した。
開始直後にG大阪にチャンスがあった後、立ち上がりに積極性を見せたのは鳥取だった。3分と8分に久保裕一が惜しいシュートを放つと、10分には狙っていた敵陣でのボール奪取から先制点を奪う。一度はボールを奪われた住田貴彦が、素早い切り替えから奪い返し、ドゥドゥが右サイドからミドルシュート。これがゴール前の永里源気につながり、巧みに相手DFをかわしてゴールに流し込んだ。
しかし、今野泰幸が「(先制されたが)時間もあったし、ウチの攻撃陣なら点を取ってくれるという期待もあった」と振り返った通り、早い時間での失点だったこともあり、G大阪に焦りは見られなかった。テンポ良くボールを動かし、鳥取の守備網の隙間にパスを通してチャンスを広げていく。それでも、なかなか決定機を作るまでには至らなかったが、前半のうちに攻撃陣が本領を発揮した。
最初にネットを揺らしたのは、「1点取られても正直、全然焦らなかったし、むしろ、それで目が覚めるというか。相手も1点入れたことで満足しちゃうというか、よし、これで守り切ってやろう、という形になる」と語った宇佐美貴史だった。29分、右サイドでのパス交換からフリーとなり、岡崎建哉とのワンツーから、左足で鮮やかなミドルシュート。「イメージ通りですけど、まさか、あんなに良い感じでイメージ通りにいくとは思わなかった」と振り返る鮮やかな一撃だった。宇佐美は32分にも、エリア内に走り込んで岡崎のパスを受け、一瞬の個人技で鳥取の柳楽智和をかわし、逆転ゴールを蹴り込んだ。
攻め手を緩めないG大阪は、40分に遠藤保仁のFKをロチャがヘッドで合わせ、前半のうちに2点のリードを奪う。さらに52分にもロチャが決めて4点目。遠藤が「前半に逆転できたのが(大量得点の)一つの要因。3点目もそうですし、後半の立ち上がり(の得点)で、ほとんど勝負は決まったと思うので、3点目、4点目を取れたのは次につながると思う」と語った通り、この時点で勝敗の行方は決まったと言っていい。
その後も猛攻は続き、59分に内田達也のJ初ゴール、66分には西野貴治の2試合連続ゴールが飛び出し、73分にも藤春廣輝が7点目。終わってみれば1−7の圧勝で、今季2度目の4連勝を飾った。下位相手に先制されたのは反省材料だが、長谷川健太監督が「非常に申し分のないゲームができた」と語った通り、攻撃陣が実力を遺憾なく発揮し、一気にJ1昇格決定へと突っ走りそうな勢いを感じさせた。
鳥取は昨季の35節、アウェイでの松本戦で喫した1−7と並ぶ、ワーストタイ記録での大敗。クラブ史上最多の1万0096人が詰めかけたスタジアムの雰囲気は素晴らしかったが、攻守両面でG大阪に力の差を見せつけられた。高い位置でボールを奪うしか攻め手のない状況は戦前から予想されており、追い付かれるまでは奮闘していたが、一気に逆転して余裕の出た相手に振り回され、終盤は22節で岐阜が喫したリーグワースト記録の8失点(●2−8)を免れるのがやっとだった。
他の下位クラブも勝点を伸ばし切れなかったのが救いとはいえ、ずるずる後退すれば、J2残留への道のりは、さらに厳しくなる。前田浩二監督は「事実をしっかり見据えて、前に進んでいきたい」と語り、ホーム2連戦となる次節の長崎戦(8/25)での巻き返しを期していた。
以上
2013.08.22 Reported by 石倉利英
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