前々節の岐阜戦に続き、前節の山形戦も落とした神戸は今季初の連敗を喫した。一方の東京Vは6試合負け無しで迎えた前節の岡山戦に敗れ、9位に後退。共にJ1昇格へ向けて、今節は絶対に負けられない一戦となった。
前回の神戸と東京Vの対戦は、1−2でホームの東京Vに軍配が挙がった。1−1で突入した後半アディショナルタイムに、高原直泰が値千金のゴールを叩き込む劇的な幕切れだった。高原をマークしていた神戸・岩波拓也は、試合後に「(高原について)嫌なFWだと感じた。いい勉強になったが、悔しい」と振り返っている。あの土壇場で冷静にマークを外した高原の、能力の高さを見せつけられた決勝点だった。
この高原のゴールも含め、東京Vは後半アディショナルタイムに今季6ゴールを挙げている。この時間帯での得点はリーグで2番目に多く、東京Vの勝負強さがうかがえる数字と言えるだろう。高原や西紀寛に代表されるように百戦錬磨の強者が揃うチームらしい記録だ。今節は石神直哉が警告累積で出場できないが、前節出場停止だった鈴木惇と飯尾一慶が戻ってくる。神戸にとって“難敵”であるのは今節も変わらない。
とはいえ、前節の岡山戦を見る限り、東京Vはスタミナでやや劣る部分がある。特に中2日で迎える今節は厳しい戦いを強いられるはず。スタミナのある神戸との対戦は、後半にカギが隠されていると言えるだろう。
その観点で両者を比べると、非常に興味深いデータがある。61分〜75分の得失点だ。神戸がこの時間帯にリーグ最多の13得点を挙げているのに対し、東京Vは同じ時間帯に11失点を食らっている。一概には言えないが、スタミナの影響が多少なりとも関係しているのは確かだろう。つまり、今節もこの時間帯に一つの勝負所があると考えていい。
ただ、ここ2試合の神戸を見ると、この時間帯に相手を圧倒しながらも、なかなか決め切れていない。前節の山形戦ではマジーニョが70分に華麗なミドルを決めたものの、それ以外の決定的なチャンスを何本も外している。前々節の岐阜戦も含めてコーナーキックでの失点も気になるが、サッカーの第一の目的がゴールを奪うことにあることを考えると、失点よりもむしろ決定力に課題はあると言えるだろう。
この点も含めて両サイドの攻防などゲームのポイントは多々あるが、神戸の安達亮監督は「でも、ヤスさん(東京V・三浦泰年監督)は何をしてくるか分かんないしね。たぶん、ウチの10倍くらいスカウティングしてくるだろうし。ウチとしては最後決めるだけだと思う」。岐阜戦も山形戦も相手を崩し、決定機も多く作れたが最後のフィニッシュが決まらなかった。「決めないといけないよね」(安達監督)というゴールを決め、J2で唯一2桁勝利を挙げているホーム“ノエスタ”で悪い流れを断ち切りたい。
以上
2013.08.20 Reported by 白井邦彦
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