長崎は前節、福岡に1−2で破れ今季2度目となる連敗を喫した。しかし試合後に指揮官の高木琢也監督は意外にも「最近のゲームを考えれば『どうしたのかな?』と思うくらいアグレッシブに戦ってくれた」と選手の奮闘を讃え、ここ5戦は勝ちから遠のいているものの「これ以上のことを望みすぎると大変だと思う。僕自身は今日のゲームは満足。負けてはしまいましたが、気持ちよく眠ることができると思う」と、試合結果ではなく試合内容に注目していることを強調した。
確かに長崎はミスから2点を献上して敗れはしたものの、特に前半はシーズン序盤を髣髴とさせる迷いのない、思い切りの良さで福岡を圧倒。更には前線の選手らは連動性をこれでもかというほど見せつけた。結果的に、得点は1点に留まったが放ったシュートは19本にも上った。夏場と言うことも考えると、これは大変大きな驚きといっていいだろう。復調の兆しともいえるチームの変化。今節はホームだ。長崎はこの勢いのまま自分たちのサッカーをしたい。
突然見せた復調の兆しだが、その理由は何か。試合後、水永翔馬に聞いてみると「気持ちですね。勝ちたいという気持ちがたぶんそうさせました」と話す。他の選手も同様に「メンタル」「このままで終われるかと言う気持ち」といった理由を挙げる。高木監督は以前、「今季のシーズン後半、何が最も大切になってくるか」との問いに間髪入れずに「メンタル」と答えている。恐らく、後半戦は自分たちのサッカーを取り戻そうと考え、チームがもがくだろうということを予想に入れていたはずだ。そこで大事になってくるのが「メンタル」なのだろう。
また今節、攻守の要である岩間雄大の出場停止が明けて戦列復帰するのは嬉しいニュースだ。加えて、奥埜博亮や岡本拓也など新加入選手もだんだんと長崎のチームスタイルを理解してきており、連携に関する不安はもはやほとんどない。連敗の中で得た希望と教訓を生かしたい。
一方の横浜FCは前節、京都に1−0で勝利。ホームでなんとか5連敗を阻止している。この試合、横浜FCに待望の得点シーンが訪れたのは、81分。大久保哲哉のヘディングシュートのこぼれ球をぺ スンジンが押し込んで決めた。ここまでのチームのゴール数は27。リーグでは19位の数字。得点力不足はいまだ改善されていないのだが、上昇のきっかけを掴む大きなゴールになったはず。
決勝ゴールを挙げたぺ スンジンは「忍耐で行こうと。1人もイライラせずに耐え抜いたのが勝ちにつながったと思います」と話せば、キャプテンのシュナイダー潤之介も「きれいなサッカーではないですが、この時期はこういう勝ち方が一番いいので、チームが1つになって守ったのは誰の目から見てもわかるでしょうし、キャプテンとしては最高の勝利です」と気持ちの乗った試合を喜んだ。前回の対戦ではホームで長崎に逆転勝利を許しただけにこのままでは終われない。
酷暑の中で気持ちと気持ちがぶつかり合うであろうこの試合。大切なのはやはり球際となるのは間違いない。どんな形でもいいのでゴールを目指すという姿勢が求められるだろう。横浜FCは寺田紳一と武岡優斗を経由した右サイドからの攻撃で得意のクロスを前線の選手に合わせて長崎を仕留めたい。
ホームの長崎は守備のミスもそうだが、ラストパスやシュートの精度が低いため、押している試合でも、せっかくの波状攻撃を生かせていない。ここが最も頭の痛いところ。ミスを恐れずにチャレンジしながらも、精度の高いプレーも期待したい。
以上
2013.08.20 Reported by 植木修平
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