連勝中の北九州と、前節は京都に勝ってリーグ後半戦の初勝利をつかんだ愛媛。下位に甘んじながら上昇の兆しをつかみかけた両チームの対戦だったが、意外なほど一方的に愛媛が北九州を圧倒する展開になった。先制点が生まれたのは、キックオフからわずか25秒。愛媛は左サイドでボールを前に運ぶと、河原和寿の突破から折り返しを加藤大が流しこみ先制点を奪った。すると、その勢いのまま次々とチャンスを作りだした愛媛。前半15分にはコーナーキックから加藤が、24分には村上巧のミドルシュートから浦田延尚が続けて北九州ゴールを襲う。
さらに攻撃の手を休めない愛媛は前半29分、追加点を奪う。先制点とは逆に、今度は右サイドを三原向平が突破すると、再び加藤が押し込み2−0。そして前半終了間際には左サイドを黒木恭平が突破、クロスに入った河原が抜け出しゴールを奪った。立ち上がりから動きが重かった北九州にとっては重すぎる3点となった。というよりも、むしろ3失点で済んでよかったと思えるほど一方的に北九州は攻めこまれ続けた。愛媛は重松が「やっていて楽しかった」と振り返ったように、見ていてもその通りのゲーム運び。前線の3枚だけでなく後ろから次々と選手が攻撃に加わってきて厚みのある攻めを続け、試合のペースを握り続けた。その流れを考えればこの試合は事実上、前半の3得点で勝負が決まってしまったといっていいだろう。
そして、大島秀夫と井上翔太を後半の頭から投入した北九州は愛媛のミスを突いて反撃に出ようとしたものの、見せ場は後半14分の池元友樹のシュートとアディショナルタイムの井上のミドルシュートくらい。前線からプレッシャーがかからず、最終ラインも上げられない状況が続いて一矢報いることもかなわなかった。最後まで反撃の糸口を見つけられなかったゲームで、これまでの2連勝をふいにしかねない内容。次はホームで最下位の岐阜と対戦(8/21@本城)するが、その勝点差はわずかに4。20位群馬、21位の鳥取とは勝点差わずか1ということもあり、次節の残留争い直接対決が大一番となってしまった。
一方で、愛媛は下位争いから半歩抜け出す勝点3を獲得。2試合連続の完封で今季2度めの連勝を飾った。攻撃陣が奮起して勝ち切る試合が続けられたことは大きいが、今節は前線からの守備にも特筆すべきものがあり、いい守りから攻撃につなげて流れの中で今季最多タイの3得点を奪った。前線の選手が結果を出して、それが守備陣の奮起にもつながる。さらに、交代で出た東浩史らは攻撃だけでなく守備面でのハードワークも惜しまず、愛媛はチーム全体が刺激しあっていい流れが生まれてきた。こうした内容と結果が伴う連勝だけに、この北九州戦の勝点3を次はアウェイの札幌戦( 8/21@札幌厚別)にもつなげたい。河原は「この順位で満足している選手は誰もいない」と勝って兜の緒を引き締めたが、その札幌戦で今季初の3連勝を成し遂げることができれば、今度は中位を狙う資格を得ることもできるだろう。
以上
2013.08.19 Reported by 近藤義博
J’s GOALニュース
一覧へ- natsuyasumi2024
- jwc2024
- 国立20240824
- pari olympic2024
- bluelock2024
- THE国立DAY
- 2024 明治安田Jリーグ フライデーナイトJリーグ
- 2024JリーグYBCルヴァンカップ
- Jリーグ×小野伸二 スマイルフットボールツアーfor a Sustainable Future supported by 明治安田
- AFCチャンピオンズリーグ 2023-24
- はじめてのJリーグ
- 2024天皇杯
- seasonreview2023 Jリーグ1年の振り返り(別ウィンドウで開く)
- シーズン移行の検討
- 明治安田Jリーグ 月間表彰
- 2023 移籍情報
- 大会概要まとめ
- 2024Jユースカップ
- シャレン Jリーグ社会連携
- Jリーグ気候アクション
- Jリーグ公式試合での写真・動画のSNS投稿ガイドライン
- J.LEAGUE CORPORATE SITE