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【J2:第22節 東京V vs 京都】レポート:京都が5点大勝!監督の荒療治実らなかった東京Vは勝点も得失点差も貯金0に(13.07.04)

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東京Vは雪辱を遂げることはできなかった。第2節での対戦では自分たちのサッカーがまったくできなかったため、「あの時とは変わったところを表現したい」(GK佐藤優也)と意気込んで臨んだが、待っていたのは、0−5という思わぬ厳しい結果だった。

試合は、早い段階から動いた。「ここ4試合は勝つことができていない状況の中で、後半戦に向けてこの状況をどう考えるか、考え抜いた中での自分の決断だった」三浦泰年監督は、これまで開幕から先発起用を続けてきた高原直泰、飯尾一慶をベンチスタートとし、巻誠一郎、常盤聡の2トップ、中島翔哉をトップ下に置くなど、「少し荒療治ではあるが、トライしてみた」と、前節とは先発を5人を入れ替えて挑んだ。
すると前半4分、FKの流れから、巻がゴール前で決定的なシュートを放つが、GKオ・スンフンの好反応によって防がれ逸機。終わってみれば、東京Vにとってはこれが最初で最後のビッグチャンスだった。その絶好機を逃すと、間もない同7分、攻撃に転じたところでのDFからボランチへのパスを工藤浩平がかっさらい、駒井善成へ。あっさりと京都が先制に成功した。

その後も、京都が主導権を握りながらの試合展開が続く。何よりも東京Vはボランチの西紀寛が守備に力を注がなければならなかったことが、自分たちの思い通りの攻撃の形が作れない大きな原因だったのではないだろうか。守備でボールを奪っても、どうしても自陣深く。そこから起点となって攻撃のリズムを生み出すのは、個もチーム力も高い強豪・京都相手では難しかった。それでも「中島のところは少し気になっていた」と、大木武監督が明かした通り、18歳の中島が「絶対に取り返せると思っていました。逆に、最初に失点したからこそ、2点、3点返せるかなと思っていた」と躍起になったが、「思うようにうまくはいかなかったです」。常に意識しているというシュートも1本を放つにとどまった。

ただ、前半に関しては、先制した京都もボールを支配しながら、1点を取ったあとは決定的なシュートをほとんど打つことができなかった。東京V側からあえてポジティブに見ると、「攻撃になっている、点は取れる状況はあったと感じていた」と敵将が語った通り、ペナルティエリア付近まで崩される形は少なくなかったが、最後の最後で体を張り、追加点を与えることを許さなかった。
とはいえ、あまりにもビルドアップの時点でのパスミスが多く、せっかくの攻撃に転ずるチャンスを、数多く自らの手放してしまっていた印象は強い。
考え抜いた末に決断したという荒療治でもあり、さらに三浦監督は日頃から「前半で選手を交代するというのは、自分の準備が間違っていたということになる」との持論を語っているだけに、「勇気を持ってやっているように見えたら、そこまで早く代える気はなかった」。
それでも前半を終えた時点で、高原、飯尾の2人を後半スタートから投入するという決断を余儀なくされたのだった。

経験者2人が入り、まだ1点差。同点、そして逆転の期待をもって勢いよく臨みたい後半だったが、開始45秒のことだった。「早いタイミングでもう1点、2点というのは欲しかった」との言葉どおり、ロングボールからの流れで山瀬功治が2点目を奪い、メンバーが代わった東京Vの出鼻を挫くと、その後は完全に京都の試合へと流れていった。
東京Vには、不運も続いた。後半キックオフ直後、失点とともに中後雅喜が負傷交代となってしまう。ハーフタイムで交代した2枚を合せて、この時点で3枚のカードを使い切ってしまったが、その後、間もなく前田直輝も右足を負傷。ピッチ外で治療し、なんとか一度はピッチへと戻ったが、プレーできないと判断し、断腸の思いでピッチを去った。10人での戦いを強いられた東京Vに対して、京都は8分に酒井隆介、44分とアディショナルタイムに途中出場の原一樹が得点を重ねる理想通りともいえるゲーム運びを展開し、5点大勝と圧倒した。

「チームのプレーをすることによって相手も乱れてきましたし、アクシデント(東京Vが負傷で10人になったこと)もあって、ウチに流れが傾いた良いゲームだったと思います」と原が話したように、アクシデントも含め、こうした一方的な内容になったのは、京都の選手が一人一人、チームとして準備してきた自分の役割をしっかり貫徹できたからだろう。また、これが2試合目となった4-3-3の新布陣も、「(前の布陣は)少し攻撃の部分で緩急がつかなかったり詰まってしまったところはありましたが、少し緩急がつくようになってきた」と、山瀬も手応えを日々感じ始めているという。一方で、東京Vは「積極的に前に付けるとか、1つ奥に付けるとか、テーマを持って積み重ねているのに、逆のことをしてしまう」(三浦監督)など、日頃から積み重ねてきているものを出すことができなかった。そのあたりが、勝敗の差を分ける大きな原因となったに違いない。

同じように内容で京都が圧倒しながらも、第2節での対戦では0−0で引き分けた。「互角以上の戦いをしたい」と成長の証明を誓った東京Vと、「無得点に終わった悔しさを晴らしたい」京都。リベンジを果たしたのは、京都だった。

以上

2013.07.04 Reported by 上岡真里江
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