14,614人という今季最多、いや松本のホームゲーム史上、最多の来場者数となった今節。カズ効果かホームゲーム100試合効果か。いずれにせよ多くのサポーターの熱がピッチ上に伝播し、最後の最後まで目の離せない一戦となったが、結果も最後の最後で大きく動くことになった。
松本は3-4-2-1、対する横浜FCは4-4-2のフォーメーション。これは戦前の予想通りであったが、それぞれ選手構成には若干の変化が見られた。まず松本は左ワイドにここまでボランチで起用されてきた岩沼俊介を起用。替わりのボランチにはユン ソンヨルを配置。一方の横浜FCも右サイドに武岡優斗ではなく野上結貴をスライドさせ、センターバックには森下俊を起用した。
横浜FCは内田智也・寺田紳一の両サイドを起点に攻め立て、松本はセットプレーから“惜しい”場面を連発するもお互いにフィニッシュの精度に欠け、攻めどもゴールの遠い膠着状態。交代のカードをどう切るかが勝負のカギとなる展開で、先に動いたのは横浜FC。0-0で折り返した後半12分に黒津勝に代えて武岡を投入すると、武岡を右の高い位置に置いた4-3-3にフォーメーションを変更。明らかにゴールを狙う“攻撃的布陣”である。しかし攻撃に比重をかけるといことは、その分隙も生まれるということ。時間が経つにつれ少しずつ運動量に差が出始めたこともあり、松本が優位にゲームを進める。しかし、シュナイダー潤之介が大胆な飛び出しや好セーブを見せ、ゴールを割らせない。80分には楠瀬章仁の枠をとらえたシュートを森下がヘディングではじき返すビッグプレー。このワンプレーだけでも森下の起用は正解だったと言えるだろう。
「このまま勝点1を分け合うのか……」という空気になった90分+6分、左サイドから武岡がドリブル突破で切り込んで中央にパスを入れると、田原豊が囮になってスルー。そのボールは大久保哲哉の足元へ。「ふかさないことだけを考えて、落ち着いて蹴った」というシュートに、それまで安定したプレーを見せていた白井裕人も反応出来ず。土壇場で均衡を破った横浜FCの選手たちが喜びを爆発させれば、松本の選手たちはその場に崩れ落ちる。まさに対照的な風景だった。
横浜FCはこれで4試合負けなしで、順位も13位まで浮上。昨季4位で今季も昇格争いを期待されながらスタートダッシュには失敗したが、ここに来て真価を発揮しつつあり、後半戦に弾みをつける前半戦ラストゲームとなった。対する松本は3連敗。前半戦は岩沼が「良い試合と悪い試合の差が大きい」と語るように波のある戦いが続き、試合開始の笛の音が鳴るまで分からない不安定さがどうにも悩ましい。決定力不足とサイドの守備という課題も抱えたまま後半戦へと挑む。
以上
2013.06.30 Reported by 多岐太宿
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