本文へ移動

今日の試合速報

夏休みはJリーグに遊びに行こう! 全国で180,000名様ご招待!
夏休みはJリーグに遊びに行こう! 全国で180,000名様ご招待!

J’s GOALニュース

一覧へ

【J2:第21節 千葉 vs 東京V】レポート:前からの守備と前に出る攻撃がプレーに表われた千葉が競り勝って連勝。東京Vは守備の意識統一と攻撃のリズムの乱れが悔やまれる敗戦。(13.06.30)

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
J2得点ランキングでG大阪のレアンドロとともに首位に立つケンペス、ゲームメーカーの兵働昭弘が負傷欠場した千葉は、前節が今季初スタメンの伊藤大介と大塚翔平は引き続きスタメンで、前節は交代出場の田中佑昌とナム スンウがスタメン入り。さらに、センターバックの1人を竹内彬からキム ヒョヌンに変更し、前節は負傷欠場だった佐藤勇人はベンチスタート。若手選手が多くなったスタメンの千葉の戦いぶりが注目された。

千葉にとって2010年のJ2リーグ第34節で2−1の逆転勝利を収めて以来は2分2敗の難敵の東京Vに競り勝てた要因の1つは、攻守に『前へ』という意識の強さだ。千葉のファーストシュートで先制点のナム スンウのJ初ゴールは、前からの守備の意識が東京Vの安田晃大から刀根亮輔へのバックパスを奪うプレーから。ちばぎんカップで得点したもののJ2リーグ戦は無得点のナム スンウは「認められるためにも早く得点したい」と話していたが、ドリブルから落ち着いて刀根の股を抜いて打ったシュートは見事だった。先制点の直前の4分には佐藤健太郎が谷澤達也へスルーパス。昨季終盤は見せた『縦』を意識したプレーが今季は影を潜めていた佐藤健は、何度も縦パスや前へ出る動きを見せた。

思わぬ形で先制点を奪われたが、試合の入りは東京Vのほうがよかった。開始わずか15秒で右サイドを突破してのシュートを見せ、その後も右は森勇介、左は前田直輝が突破を仕掛けた。ダイレクトを交えたパスやドリブルでの仕掛けに加え、中後雅喜のサイドチェンジやDFからの縦のロングパスでリズムの変化をつけつつボールを保持。高原直泰のポストプレーを生かして両サイドから攻めた。サイドでパスをつないだあとの逆サイドへの大きな展開も効果的だった。44分には千葉のキム ヒョヌンのスライディングを切り返してかわした飯尾一慶がクロス。ファーサイドで高橋峻希が重なってしまってのナム スンウのヘディングという千葉のクリアミスを、安田がダイレクトシュートで合わせて同点。だが、フィニッシュへ持ち込むプレーの精度を欠き、決定機は得点シーンくらいだった。

千葉は得点後に悪い意味でペースダウンしがちだが、今節もそういう時間帯があった。36分から37分、左サイドを高橋が突破したが、大塚曰く「中にナム(・スンウ)一人だけという感じで相手は人数が揃っていた」ためクロスは入らず、その後、右へ展開しながらボールを保持したもののシュートを打たず、最後は田中のクロスがミスキックに終わった。その修正の指示もあって、後半は49分の伊藤のミドルシュートをはじめ後半だけで12本のシュート。試合後の選手が口々に語ったように適切な距離でサポートし合いながらパスをテンポよく回すことも多く、攻守の切り替えを早くできたこと、こぼれ球の反応や競り合いで体を張って頑張れたことで後半の東京Vのシュートを1本に抑えた。

東京Vは「後半は選手の距離間が遠すぎてパスの回し方というかリズムが悪くなった。前に出る気持ちが強かったので、もう少し周りを見て空いているスペースを使えればよかった」と安田が反省。本来とは違うスタメンの千葉の攻撃を「大きな変化はなかった」という中後は「ラインを上げるのか下げるのか守備の全体の統一感がなかった」と振り返り、「いい攻撃になりかけた時にミスが出たりしてまた相手のカウンター攻撃とか悪いリズムになった。ボランチなど千葉の縦パスを入れる選手を自由にやらせ過ぎた」と悔やんだ。

千葉の大塚の今季初得点の決勝ゴールは田中のシュートを東京VのGK佐藤優也がセーブしたこぼれ球に合わせたものだが、前へ積極的に出る意識があってこそ。前節同様にスルーパスやミドルシュートが光った伊藤、不慣れな左サイドバックでの出場時とは違って本職のセンターバックでは生き生きとプレーしたキム ヒョヌンなどの若手の活躍、攻守で前へという積極性が見られた勝ち試合は、今後の千葉に大きな期待を抱かせた。

以上

2013.06.30 Reported by 赤沼圭子
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

旬のキーワード

最新動画

詳細へ

2024/07/25(木) 12:00 Jリーグ審判レポート(シンレポ!)ホイッスル #5「24‐25 競技規則改正 8月からこう変わる!」