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【J2:第20節 東京V vs 栃木】プレビュー:上位・栃木相手に“感覚合わせ”が奏功するか?東京Vはフィニッシュ時の『怖さ』がテーマ。(13.06.21)

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前節、東京Vは3位・長崎の前に黒星を喫した。首位を走るG大阪からは「1」(第7節)、2位・神戸からは「3」(第14節)と、これまでは上位から勝点を奪ってきただけに、「特に悔しい思いが強かった」(常盤聡)。戦績的にみても、前節の敗戦で4敗目。J1昇格のためには、もうこれ以上黒星を増やすことだけは避けなければならないだろう。ただ、選手たちも当然抱いているであろうこうした危機感が、「不安であってはならない」と、三浦泰年監督は必要以上にネガティブになるべきではないと語っている。ここまで培ってきた自分たちのサッカーを信じて、今節も自分たちより上位の栃木に挑むのみだ。

長崎戦の結果をうけ今週、三浦監督は「戦術理解」を最大の改善ポイントに挙げていた。試合形式のトレーニングを多く取り入れ、「リズムとテンポを出すために、いつ、どこで、誰が、どんんなパス、どれぐらいのパススピードで、どこで持つべきか、どこに立つべきかなどの“感覚合わせ”」のために時間を割いたという。決して、何か目新しいものに取り組むというものではなく、あくまでも「再確認」であり、これからへの「継続」というもの。その中で、「いろいろな現象が起きた」(三浦監督)。その起きた現象に対し、きちんと話し合い、確認し、修正していく。気づかないうちに何となく見過ごしがちになっていた穴ともいうべき部分を埋めなおす、充実した一週間を送ってきたと言えそうだ。

その現象の1つとしてGK佐藤優也が挙げてくれたのが、「入る人が変われば、それぞれとの距離感やタイミングが変わってくる」DFラインの人が変わることで生ずる影響だった。そして、そこを今節のポイントとしてみたい。これまで指揮官の全幅の信頼を受け、出場を続けてきたDF金鐘必が出場停止となる。そのセンターバックには誰が入るのか?筆頭候補は、前節、前半29分からという非常に難しい時間からの投入ながら、昨年の北九州在籍時に負ったケガからの復帰、そして念願の“東京V”でのデビューを果たしたキローラン木鈴だろう。「真ん中でもサイドでも、イメージはできています!」と、準備万端をアピールする。前節こそ、投入の状況が状況だっただけに、『東京Vデビュー』を前田直輝に言われるまで実感する余裕がなかったと明かしたが、今節出場すれば、待ちに待ったホーム・味の素スタジアムのピッチが待っている。「トップで試合に出るのが夢でした。東京Vのサポーターの前で、ぜひ点も取りたい」気合いは十分だ。一方、もう一人候補に挙げられるのが、第13節vs群馬戦での負傷以来長期離脱中の刀根亮輔である。今週から完全合流しており、「リバウンドもなく上がってきている。彼のできるセンターバックは、守備の選手でありながらも、独創的なアイデアを豊富にもっている。楽しみ」(三浦監督)可能性は十分ありそうだ。指揮官がどちらを選択するのか。また、左右の人選もどうなるのか?DFラインの人事には注目だ。

そして、それ以上にテーマとなってくるのが得点である。現在の東京Vの最大の課題として、森勇介も次のように話している。「中盤とうしろでは、ある程度ボールを回せていると思うけど、最後のところに“怖さ”がない。何のために回すかといえば、点を取るため。それなのに、回すところで力を使ってしまって、大事な最後のところでパワー切れしてしまっている」。そして、その改善策として、「それぞれが個人技をもっと上げることが大事だと思う。もちろん、FWが点を取るのが理想だけど、点はFWだけで取るものではない。ウチには、特に中盤にセンスあるやつが多いから、お互いにそれぞれの特長をもっともっと生かしてあげたら、いい攻撃ができると思う。“怖さ”を出すためには、攻撃の選手だけではなくて、11人全員、個人個人が常にゴールを狙っていると思わせるようにならないといけない」。前節の敗戦から学んだことは何か。今節も、ピッチ上できっちりと証明したい。

対する5位の栃木は前節、2位の神戸に対し逆転されながらも終了間際に同点に追いつく粘り強さを見せた。松田浩監督5年目のシーズン、確実にJ1昇格に近いチームへと成長していることの証明とも言えるのではないだろうか。その対戦相手について、東京V・三浦監督は「攻守のバランスが良いチーム。主力がケガで離脱している状況を、チーム全体でクリアしている」との印象を口にしている。実際、その見解通り、最も影響が大きいと思われた司令塔パウリーニョの抜けたボランチを、クリスティアーノが見事に補っている。また、DF面も前節こそGKとの連携ミスから失点を許すも、総失点17は、G大阪、東京Vの15に続く3位タイの少なさを誇り、非常に安定している。一方の攻撃も、ここ6試合連続先発出場中の杉本真が充実感溢れる好パフォーマンスを続けているなど、好調ぶりがうかがえる。特に、中に入ってボールに絡んだ時の杉本には、東京Vも気をつけたい。

また、攻撃陣で特に警戒しなければいけない選手として、東京V・GK佐藤は札幌時代チームメイトだった近藤祐介の名を挙げた。「気持ちよくやらせたら世界レベルのプレーをする選手。だから、しつこくディフェンスして、気持ちよくやらせないようにしなければ」と、対策を練る。はたして、東京VのDF陣は近藤をイライラさせ、集中力を削ぐことができるのか?この試合のポイントともなりそうだ。

もう一人、東京Vにとっては厄介な存在となりそうなのが、菊岡拓朗だ。対戦の度に記してきたが、「古巣キラー」のイメージはやはり強く、怖い。菊岡の視野の広さとパスセンスが生きた時、栃木は決定的場面を迎えているはずである。菊岡が機能するか否かにも、勝敗は左右されるかもしれない。

以上

2013.06.21 Reported by 上岡真里江
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