対応に苦戦した前節・鳥取戦をスコアレスで引き分けた岡山。4試合ぶりの無失点ゲームながら、攻撃面でもやもやとした感触が残った。「ああいう状況にハマって、つい蹴っちゃう、というところから少しは脱皮していかないと」とボランチの千明聖典。「ボールを動かすアイデアはもっとある」と同じくボランチの仙石廉。ゲーム内で修正できず、自分たちのゲームが作れなかったストレスを、多少なりとも抱えて過ごす1週間となった。
今回、ホームに迎えるのは、前節・水戸戦に勝利して順位を17位から13位に上げた徳島だ。これは中四国ダービー「PRIDE OF 中四国」の一戦でもあり、ダービーでの徳島は、第10節・愛媛戦と第12節・鳥取戦で勝利を収め、暫定首位となっている。岡山のGK中林洋次は、「サポーターの方から『ダービーで1位を取りましょう』とよく声をかけられます。ダービーが続くので、しっかりとその思いに応えたい」と話す。昨年、徳島に譲った中四国覇者の座を、岡山は取り戻す意味でも大切なゲームだ。
その中林は前節も、反応のよさでチームを救った。「守備の対応が出来ていたから、自分が反応するチャンスがあった」と話す。岡山は、第11節・神戸戦から第13節・山形戦までのGW3連戦で7失点しており、開幕月の3月をリーグ最少失点で終えたチームとしては気になる点だった。「DFとして、3失点2回は気持ちわるい」と話すDF竹田忠嗣は、「崩されたところは明確になっているし、イメージを共有しながら動けている」と堅い守備を取り戻す自信を持っている。
徳島はこれまで【3-4-3】のフォーメーションで戦ってきたが、怪我人が多く、前節はやむなく【4-4-2】で臨んだ。これが良い方に出て、FW津田知宏・高崎寛之の2トップは「J2屈指の2トップ」という本来の呼び名にふさわしい働きをした。また今季初出場となったFW鈴木達也は左SHのポジションでチェイスし、得意のドリブルで仕掛ける活躍ぶり。前節3−1勝利の3得点は、前線のこの3人が決めたが、それだけではない。右SHの宮崎光平、交代で入った大崎淳矢を含む前線の選手が、ポゼッションからの崩し、後方からのボールとみごとに使い分けて揺さぶりをかけた。
前線にボールが収まらず0−3で敗れた第13節・熊本戦、ショートパスを封じられた第12節・鳥取戦から息を吹き返した徳島。岡山のDF後藤圭太は、「たとえば津田選手は見た目以上にスピードがあり、ストライカーとしての怖さがある。つっかけてくる鈴木選手はミドルもある。後方から繋いでくる点にもやりづらさはある」と印象を話す。しかし重要なのは、「マッチアップで負けないこと」(後藤)、「守備からリズムを作っていくこと」(竹田)。
「こういうことの出来た次の試合は難しい」と、徳島・小林伸二監督は前節の試合後、口にした。大分、山形をJ1昇格に導いた小林監督は、このゲームにどちらのフォーメーションを選択するか。互いの良さを存分に発揮できるゲームを期待したい。岡山のFW荒田智之と徳島の高崎は、09年ともに水戸でプレーしたが、その年の得点は荒田が14点、高崎が19点。どちらが今節、ゴールを積み重ねるか、その点にも期待が高まる。
以上
2013.05.18 Reported by 尾原千明
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