本文へ移動

今日の試合速報

国立競技場に10,000名様無料ご招待 9/14 19:00KO 国立競技場 FC東京vs名古屋
国立競技場に10,000名様無料ご招待 9/14 19:00KO 国立競技場 FC東京vs名古屋

J’s GOALニュース

一覧へ

【J2日記】熊本:練習での光景に見るJリーグ20年の成果、熊本編(13.05.15)

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
(C)井芹 貴志

熱心にメモを取りながら練習に見入っていた3人。ずいぶんと参考になったことが多かった様子

(C)井芹 貴志

左から福島君、本田君、吉村君。中体連がんばって!

(C)井芹 貴志

吉村君と本田君のメモしたノート。気付いたことは赤ペンを使う等、取材者としても参考になる綺麗なメモでした

Jリーグが始まって丸20年となった15日、チームは午前練習でオフ明けのフィジカルメニューに取り組んだ。

この日の練習場には、いつも練習見学に訪れているサポーターと複数のメディアに混じって、見慣れない少年たちの姿が。彼らはスタンドの最前列に陣取って、メモを取りながら熱心に練習を見ている。
気になったので練習が終わってから話を聞いてみたところ、3人は熊本市立藤園中学校サッカー部に在籍する本田琉輝くん(3年)、福島大樹くん(2年)、吉村武琉くん(1年)。今日は週末に行われる体育祭の事前振替で学校が休みになっていたそうで、自転車で1時間半ほどかけて練習を見に来たとのこと(こういう資質は、将来大人になった時、例えばバイクで10時間かけてでも応援しに行ったりするサポーターにも通じる)。学年が違うのに連れ立って見に来るとは、よっぽど仲がいいんだね?
「先輩後輩の壁がないのが、うちのサッカー部のいいところ。でも、熱いヤツもいれば冷めたヤツもいて。練習は顧問の先生が考えるんですけど、自分たちで何のためにやってるか分からないことがあったり、意欲が足りないんです。だから熊本市でも下から3番目くらい」と謙遜する。

3人とも、ご両親もロアッソ熊本には関心があるようで、ホームゲームは頻繁に見に来ているらしいが、練習を見に来るのは今日が初めて。感想を聞くと、「パススピードが速い」「トラップがしっかり収まってる」「走るメニューが多くても、ストレッチをこまめに入れていた」「コミュニケーションを密接にとってる」等々、わずか90分の練習見学からでも多くのことを発見した様子。6月末に迫っている熊本市中体連での目標は「まず1勝」と話していたが、3年の本田くんにとっては最後の大会とあって、「納得できるプレーをやりたい」とも口にしていた。話を聞いている途中に目に入った、居残りの選手が行っているコーンを使ったアジリティ系のメニューにも関心を示し、「あれもやれるんじゃない?」と、自分たちでチームを強くしようと意欲的。ぜひとも地元のプロチームのトレーニングを参考にして、悔いの無い試合をして欲しい。

それぞれまだ15歳前後とあって、当然、Jリーグ開幕当時のことは知らない。それでも、家庭では「カズさんがすごかったってお父さんが言ってました」「中山雅史さんの4試合連続ハットトリックも熊本であったんですよね?」「ストイコビッチも凄かったらしいよ!」と、お父さんやお母さんから当時のことを聞き、ネットで検索して当時の映像を見ることも少なくないとか。

この日の練習見学にあたっても、福島くんがロアッソ熊本の公式ホームページで場所や時間を確認したそうで、その福島くんは「ノートを忘れた」にも関わらず、トレーニング内容は「スマホにメモしました」と、この20年でのサッカーの情報に触れるスタイルも大きく変わったことを感じさせてくれた。
「周りには恥ずかしくて言えないけど、プロサッカー選手になりたい気持ちはあります。選手は難しくてもトレーナーとか、サッカーに関わる仕事に就きたい」と話していた3人。大丈夫、丁寧にメモを取っていたノートを見た限り、記者やライターとしての素質も充分ありそうだよ。

全国各地で、子どもたちのこうした夢が膨らんでいるのも、Jリーグ20年の成果だと思う。

以上

2013.05.15 Reported by 井芹貴志
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

旬のキーワード

最新動画

詳細へ

2024/08/08(木) 00:00 ハイライト:鹿島vs鳥栖【明治安田J1 第25節】