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【J2:第14節 福岡 vs G大阪】レポート:福岡の終盤の猛追及ばす。G大阪が3−2で逃げ切る(13.05.13)

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試合開始30秒。倉田秋からのパスを受けたレアンドロがゴール前へと迫る。福岡にとっての絶体絶命のピンチは水谷雄一、堤俊輔のプレーで防いだものの、G大阪の力を見せるには十分すぎるプレーだった。そして、前半はG大阪が主導権を握る。攻撃のリズムを作るのは倉田。左サイドからは藤春廣輝が積極的に攻撃参加し、レアンドロ、パウリーニョがゴールに迫る。福岡の狙いは、高い位置からハイプレッシャーをかけて、個の能力を組織で潰すことだが、ファーストディフェンダーを外され、シンプルに裏のスペースへボールを出され、間延びしてしまった中盤のスペースを使われて押し込まれていく。

それでも粘り強く守る福岡は、時間の経過とともにボールに触る機会が増えて行くが、パスの精度や連携に欠けてチャンスを作れない。一方のG大阪は、常にゴールの香りを漂わせながらチャンスを窺う。そして39分、G大阪の攻撃陣が牙をむく。中盤の高い位置で遠藤保仁がボール奪取。素早く絶妙なパスを前線へと送る。ボールを受けるのはレアンドロ。右足から放たれた狙い澄ましたシュートが、福岡ゴールの、ここしかないというところへ突き刺さった。好調・水谷も全くのノーチャンスだった。さらに追加点は44分。中原秀人が縦に送ったパスを藤春がカット。ドリブルで高い位置へ運んでラストパスを送る。前線で待つのは、やはりレアンドロ。ワンタッチコントロールでシュート体勢に入ると、右足でゴールネットを揺らした。
G大阪の攻撃は、まだ終わらない。後半が始まって間もない59分、藤春が左サイドから送ったアーリークロスは緩やかなカーブを描いてDFラインとGK水谷との間にある狭いスペースを抜けて行く。そこへ飛び込んできたのは倉田。ファーサイドで右足インサイドで合わせて、決定的と思われる3点目を奪った。先制点から数えて35分間で奪った3得点。それは、G大阪の強さを見せるのに十分すぎるものだった。

だが、それでも福岡はチャレンジを続ける。そして70分、途中出場の石津大介が反撃の狼煙を上げる。古賀正紘、岡田隆、そしてパク ゴンを経由したボールが、右サイドでフリーになっていた石津に渡る。G大阪の寄せが甘いと見るや、躊躇なく右足を一閃。次の瞬間、強烈なシュートがゴールネットを揺らす。そして、このゴールがレベルファイブスタジアムの空気を一変させた。「3点差ではベンチも全然安心できないというか。そのくらい、福岡の最近の勢いとか、このスタジアムの雰囲気もありましたので、1点返されたら、ああいう雰囲気にならざるを得ないだろうなと思っていた」(長谷川健太監督・G大阪)。ここから福岡の猛攻が始まる。

前半から主導権を握って試合を進めていたG大阪だが、暑さの影響もあったのか、この時間は完全に足を無くしていた。ラインを下げて守る体制を整えてはいるものの、ボールへの寄せが甘く、ボールウォッチャーになり、防戦一方。そこへ、途中交代でピッチに立ったオズマール、三島勇太、石津が積極的に仕掛けて行く。2点目は82分。再び石津がゴール前中央から豪快に叩きこむ。残り時間は8分とアディショナルタイム。一気呵成に攻める福岡と、ただ下がってボールをはね返すだけのG大阪という展開は、同点はもちろん、逆転の可能性も感じさせるものだった。そして、次の1点を求めて福岡は攻め続けた。だか、福岡はあわやと言うシーンは作ったものの、あと一歩の力が足らず。試合は3−2でG大阪が制した。

強さと脆さを見せたG大阪。しかし、「勝点3が取れたし、最後は苦しんだが、僕たちの目標が達成できたので良かったと思う」と遠藤は平然と話す。もちろん、終盤の戦い方を課題と捉えていることは間違いない。だが、何よりも優先されるのは結果。その言葉には、そんな意味が込められていたように思う。
そして福岡。「素晴らしい試合をしてくれた。特に後半に関しては、選手たちは勝ちたいという願望を表に出して戦ってくれた」と、マリヤン プシュニク監督は試合を振り返る。敗戦は悔しい。1点差まで迫ったとは言え、G大阪との間にある力の差は、まざまざと見せつけられた。だが、どんな相手でも、どんな状況でも、可能性がある限り前へ出続けるという姿勢を示した。今はまだ変化の途中。悔しさを糧に、アグレッシブな姿勢を貫いて戦い続けることが、更なる変化と成長につながる。そして、変化が実力に代わるための勝利を求めて、アビスパ福岡は次の試合へと向かう。

以上

2013.05.13 Reported by 中倉一志
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