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【J2:第14節 千葉 vs 富山】レポート:課題のセットプレーで2失点も3得点の貯金が効いて逃げ切った千葉。富山は攻守ともにゴール前の最後の部分のミスが響いて敗戦。(13.05.13)

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観客数が10,000人を超えたら来場者全員に招待券の引換券プレゼントというJリーグ史上初の企画の『10,000人プロジェクト2013』は、観客数が9,399人で目標は達成できなかった。だが、負けた富山にも、そして勝った千葉にも課題は残ったが、それぞれの持ち味を発揮した攻防は白熱したもので、何よりもスタンドのサポーターの応援が作ったスタジアムの雰囲気がピッチでの戦いをさらに盛り上げていたように感じられた一戦だった。

千葉は前節のスタメンからMFナム スンウに代わって出場停止明けのFWケンペスがスタメン入り。富山は前節のスタメンからGK飯田健巳に代わってGK守田達弥が、MF木村勝太に代わってMFキム ヨングンがスタメンに入った。富山は中盤の選手の位置を複数変え、千葉はMFの左右のサイドハーフの兵働昭弘と田中佑昌の位置を入れ替えたが、変更が直接得点に結びついたのは千葉だった。先制点のシーンでケンペスの得点をアシストしたDF米倉恒貴への見事なスルーパスを出したのは右サイドの兵働。追加点は左サイドから中に切り込んで田中が上げたクロスに、ファーサイドで兵働が利き足とは逆の右足で合わせたもの。兵働がタメを作って右サイドバックの米倉を生かし、自ら相手の背後のスペースに飛び出す。得点シーンが示すように、今節の千葉はこれまでよりも攻撃時の選手に連動性があって運動量も多かった。シュートは少なくとも決定的なものが多かった。

だが、前半にリズムよくダイレクトパスを多用し、選手がどんどん飛び出す攻撃を組み立てていたのは富山のほうだった。試合開始直後、ボールをカットして攻め上がったDF舩津徹也がワンツーから放ったシュートがサイドネットの外ではなく得点で先制点になっていたら、0−1の状況下の7分のMF國吉貴博のゴールポスト直撃の強烈なミドルシュート、もしくは32分にGK岡本昌弘にセーブされたFW苔口卓也の決定機のシュートが決まって1−1の同点になっていたら、結果は違っていたものになっていたかもしれない。
実際のところ3点差になっても富山の闘志は衰えることなく、攻撃の迫力はトーンダウンしなかった。それはもちろん数こそ圧倒的に少ないながらも声援を送り続けた富山サポーターも同じだった。千葉に背後のスペースを狙われながらも9つのオフサイドをとったように迷うことなく勇気を持ってラインを高く上げ、前から激しくプレスをかけた守備は潔かった。それだけに失点シーンで千葉の選手を捕まえきれなかったのが悔やまれる。反撃の得点をあげた苔口とFW西川優大は自分たちがやっているサッカーに手応えを十分感じていると話し、「今は(時間的な問題もあって)結果がついてきていないだけ。より成熟してきたら、今度はもっと決定機を作り出して、それが(得点という)実になるようにやっていけば自然と勝利もついてくると思うので、我慢強くやりたいです」(西川)と強い自信を持っていた。今節は敗れたが、富山は魅力的な攻守を見せた。

千葉は後半の半ば過ぎから運動量が低下して富山に押し込まれた。カウンター攻撃もミスが出て決定機を作れず、後半の決定機は得点シーン以外ではCKからのDFの竹内彬と山口智のヘディングシュートのみ。それが決まらずに逆にFKから連続失点し、いずれも一発では決められはしないもののこぼれ球からという相変わらずの形だった。だが、観客数発表時は意気消沈した感があった千葉サポーターが2失点後に再びボルテージを上げた応援の後押しもあって何とか逃げ切り、今季初の3連勝で4位に浮上。しかし、スタミナ不足とセットプレー時の守備のまずさ、ボールを奪取できる守備の連動性、そしてリード時の采配や選手の意思統一などを含めた試合運びを改善しないと、苦戦は続くだろう。

以上

2013.05.13 Reported by 赤沼圭子
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