言い訳のできない状況に追い込まれた。群馬は前節岡山戦に0−2で敗れたことで6連敗となり、クラブワースト連敗記録7にリーチをかけてしまった。ここまで、勝てない状況下でもチーム内からは「内容は悪くない」「運がなかった」という声が聞こえていたが、6つも黒星が重なれば何かが足りないと言わざるを得ない。もう負けられない。群馬は、連敗阻止のためだけに徳島を迎え撃つ。
6連敗中の群馬の課題は、攻守の両面におよぶだけにこの状況を脱するのは容易ではない。チームは25日に約2時間の全体ミーティングを行い、これまでのゲームを振り返ったという。10試合を終えて1勝3分6敗の群馬の総得点はリーグワーストの3点、総失点はリーグワースト3位タイの15点。この数字を見れば現在の低迷が妥当な結果だということが分かる。
チームの失点分析によると総失点15のうち11点がセットプレーとイージーなミスからの失点だったという。セットプレーでのマークの緩み、そして軽率なプレーが失点を誘発している。前節岡山戦でもセットプレーとミスから2失点を喫したが、経験不足や若さだけで片付けてしまったら先はない。気持ちの切り替えも大切だが、選手に蔓延する「甘さ」を完全に排除しなければ連敗を止めることはできない。
ただ今週の練習場では、選手に変化が見えてきた。週明けの24日の紅白戦ではDF陣が積極的に意見を交換しコミュニケーションを深めた。また26日の守備練習では、マークを外したDFに対してベテランGK北一真が喝を入れた。主将平繁龍一は「チームは変わってきているが、まだピリピリ感というか緊張感が足りないと思う。チーム全体で負けられないというムードを作っていかなければ連敗は止められない」と危機感を口にする。チーム全体がこの危機感を共有したときチームは劇的に変わるはずだ。
群馬に乗り込んでくる徳島は前節四国ダービーでライバル愛媛を下して4試合ぶりの勝利を挙げた。4〜6節の3連勝の後に3連敗を喫するなどチームは不安定な部分も見られるが、ダービーの勝利はチーム浮上の契機となる。現在14位という順位になってはいるが、高崎寛之、柴崎晃誠、斉藤大介、千代反田充など各ポジションには軸があり、それぞれの実績も十分。歯車さえ噛み合えば、チームは一気に動き出すだろう。
群馬と徳島は2004年のJFLでしのぎを削り同時にJ2昇格を果たしたかつてのライバルクラブ。過去24試合の対戦成績は8勝8分8敗とまったくのイーブンとなっている。すでに遠い記憶となりつつあるが、群馬のJ2初勝利は徳島戦だった。2005年のJ2元年、Jの洗礼を浴び開幕4連敗となった群馬は5戦目で徳島と対戦し2−0でメモリアルな勝利を収めた。当時、秋葉監督は徳島に在籍していて、その試合に先発出場していたことも何かの因縁を感じる。
群馬はこのゲームをターニングポイントにしなければいけない。連敗中も頑にスタイルを貫く秋葉監督は「サポーターのためにも連敗を止めなければならない。ただガチガチに守って勝点を拾っても意味がない。自分たちのスタイルを貫いて連敗を止められればチームとして強くなれる」と力を込める。甘さの排除とスタイル追求。この二つを遂行した時、群馬の視界は開ける。
以上
2013.04.27 Reported by 伊藤寿学
J’s GOALニュース
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