今季まだ無敗の岡山は、首位・神戸にとっても難関だ。互いにハードワークが持ち味の両チームだけに、試合終了まで予断を許さない状況になるだろう。その理由は単にチームスタイルからの予測に止まらず、データでも紐解くことができる。
岡山はここまでの10試合、前半15分間で失点0の堅守を誇っている。だが、一方で得点も0。J2通算50勝を挙げた群馬戦にも言えるが、スロー・スターターである。
影山雅永監督が群馬戦の後に「いい入りが出来なかったのは、私の最後の一押しが足りないんだと思う。どうすれば立ち上がり、勢いを持って入れるようになるかを(神戸戦に向けた)1週間じっくり考えたい」というコメントも残している。リスクを背負って立ち上がりに得点を奪いにいくのか、あるいは今まで通り耐え忍んでいくのか。前半15分間で得点・失点ともに3点の神戸を相手に、岡山がどういう戦略を敷いてくるのかは今節のポイントの一つになるだろう。
だが、最も注目すべきは後半76分〜試合終了までの時間帯。岡山はこの時間帯に得点5、失点3という数字を残している。つまり、最後までハードワークを続け、土壇場でドラマを作れるチームということになる。その傾向の中で、現在J2得点ランキング2位タイ(日本人トップ)の6ゴールを挙げている荒田智之が覚醒。3−4−2−1のフォーメーションから状況に応じて2トップへシフトするなど戦術も多彩で、神戸の安達亮監督も「チームとして仕上がってきているなという印象」と話す。昨季、岡山に期限付移籍していたボランチの大屋翼も「(1トップ2シャドーへの)タテのボールは岡山の生命線だと思うので、仮にそこへボールを入れられても簡単に前を向かせないことが大事」と岡山を警戒する。
とはいえ、田代有三が「ホームですし、まずは相手よりも自分たちのサッカーをすることを意識して」と言うように、基本的には神戸スタイルを貫く構え。前々節の北九州戦では内容が悪いなりに勝点3を奪い、前節の横浜FC戦も同点に追いつかれながら最後に突き放すなど、着実にチームは熟成しつつある。北九州戦と横浜FC戦を外から観た橋本英郎も「勝ち癖とまではいかないまでも、チームとして勝ち方は分かってきているように感じる」と言う。終盤に強い岡山に対しても、試合巧者ぶりを見せられるはずだ。
今の神戸には終盤での岡山の猛攻を凌ぐだけの力がある。結局、最後の15分をどういう状況で迎えるかが、神戸にとっては大きなポイントになるだろう。課題である2点目、3点目といった追加点を確実にものにできるかどうか。勝点3への近道はここにありそうだ。
以上
2013.04.27 Reported by 白井邦彦
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