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【J2:第8節 長崎 vs 熊本】プレビュー:公式戦では8年ぶりの対戦。長崎は初のバトルオブ九州で連勝を伸ばせるか(13.04.14)

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先週末、日本列島は超大型の爆弾低気圧に覆われJリーグの多くの試合が強風の中で行われた。長崎と熊本もそれぞれアウェイの地で暴風に翻弄され、本来自分たちが目指すサッカーができずに苦しんだが、その中で勝点3を拾えたかどうかが現在の両チームの勢いをそのまま現しているのかもしれない。長崎は徳島戦のアディショナルタイムに下田光平のクロスを水永翔馬が得意のヘッドで押し込み、勝点3をもぎ取ったのに対し、熊本も終了間際に横浜FCゴールに迫ったものの北嶋秀朗のヘッドは惜しくもポストに阻まれている。

ただ、熊本はこれまで先制されながらもしぶとく追いつく展開が多く、G大阪にも2点リードされながらも引き分けに持ち込むなど、チームの地力は間違いなく高い。就任1年目となる吉田靖監督のパスサッカーは驚くべきスピードでチームに浸透しており、「黒木晃平が入ったことで片山奨典や藤本主税、それに仲間隼斗が作り出す中盤が活性化されたし、昨年と比べてモビリティがある」と長崎の高木琢也監督も舌を巻く。おそらく今週末にしっかりと新参入の長崎を叩くことによって、勝ちきれなかった「何か」を払拭しようとサポーターも含めて考えていることだろう。

ここまでの両クラブの戦績を振り返っておくと、今季Jリーグに新加入した長崎は3勝2分2敗で勝点11。ここ4試合は負けなしで現在の順位は9位。一方の熊本は、1勝4分2敗で勝点7。ここ4試合は4引分けで順位は17位となっている。ただし、まだまだシーズン序盤であり、勝点差は僅かだ。

吉田監督は前節の横浜FC戦を「縦に急ぎすぎて、攻撃をしっかり組み立てられなかった」と振り返っている。長崎戦こそは局面を打開する中盤のパスワークで攻撃を組み立て、長崎の激しいプレスをいなしたい。加えて、高い位置でプレーすることの多い片山を活かした得意のサイドアタックでチャンスを築きたいだろう。
その片山は第6節の富山戦の前、長崎と似た3バックの布陣を敷く富山に対し「相手が5バックになった際の崩しのバリエーションも必要だし、ゲームの流れを読んでプレーすることが大事だと考えています」と長崎戦を暗示するかのような意味深な発言をしている。おそらく3バックのチームに対した攻撃方法もチームとして練習しているのだろう。
クロスからの得点が多い熊本。パス交換からサイドを突いた攻防が鍵となる。ただし、同時に長崎のトップに構える強力な2人のタワー、水永翔馬と佐藤洸一を自由にさせていては、熊本のゲームプランは水泡に帰すだろう。

一方、長崎の指揮を取るのは昨年まで熊本を率いていた高木琢也監督。「熊本はほとんど選手が変わっていない。もちろん選手の特徴はきちんと掴んでいる。(仲間)隼斗は良いところが出てきているし、接近、連続、展開といった局面を人数をかけて打開するパスサッカーができている」と警戒する。G大阪戦ではパスワークに翻弄されたが、熊本戦ではチームがいつどこでボールを取りに行くのかといった全体の意思の疎通が必要となる。攻撃面においては「ボールを奪ってからの素早い攻撃やセットプレーが勝利に繋がるポイントになる」と高木監督は話している。ただし、今週の練習では先発組が控え組に3−0で負けたり、ふがいない気の抜けたプレーを見せる場面があり、高木監督もゲームを止めて声を荒げていた。連勝で緩んだ雰囲気を拭い去らないとホームで醜態を晒す事になるだろう。J1年生としてチャレンジする姿勢を忘れてはならない。

しかし、そういったことはさておき、なにはともあれ明日はダービーなのだ。当事者たちが意識しようがしまいがダービーなのだ。監督や選手たちの意思とはかけ離れた所で、ダービーという舞台はこの試合に関わる全ての人たちによって着々と作り上げられ、その運命からは誰も逃れられない。長崎の高木監督は「ダービーだからダービーらしく戦おう。戦ってぶつかってボールを奪ってゴールを奪う。それがダービー。長崎の人にダービーの面白さを知ってもらいたい。ただ、長崎の選手は初めてバトルオブ九州を戦う。熊本は九州の戦いを知っている選手が多い。そこで飲まれないようにしないといけない。我々は九州で一番のクラブになる」と燃えている。一部情報によると、熊本からはバス十数台でサポーターが押しかけるという。おそらくそれを聞いた長崎のサポーターも燃えていることだろう。

古いサポーターならご存知だろうが、両クラブは8年前の2005年に九州リーグで2度対戦している。一度は島原で、そしてもう一度は水前寺で。成績は1勝1敗。水前寺でのゲームでは長崎のベンチに高木琢也テクニカルアドバイザー(当時)が入り、無敗でリーグを独走するロッソ熊本(当時)にシーズンを通して初めての土をつけている。
8年ぶりに公式戦で対戦する両クラブ。だれもが楽しみで仕方ないだろう。

以上

2013.04.13 Reported by 植木修平
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