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【第92回天皇杯 決勝 G大阪 vs 柏】G大阪側レポート:天皇杯奪還、6年連続ACL出場の夢は国立に散る。(13.01.02)

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試合終了のホイッスルが鳴った瞬間、ピッチで喜びを爆発させた柏レイソルの選手たちとは対照的に、G大阪の選手たちは、誰もがその場に立ちすくんだ。1−0。リーグ戦ではJ1最多得点を刻んだ攻撃力は、柏の守備を最後までこじあけることができなかった。

今季はJ1リーグ戦、カップ戦で4度対戦し、1分3敗と一度も勝てなかった相手、柏レイソル。だが、天皇杯では過去4度対戦し、全てに勝利していること。そして、何より、この天皇杯を勝ち進むにつれて自分たちのサッカーに対する自信を取り戻せていたからだろう。G大阪の選手たちに、柏に対する苦手意識は全くなかった。それを証明するように、集中力の感じられる立ち上がりを見せたG大阪は前半、完全にゲームを支配する。
「セットプレーでやられた場面以外は、ほぼパーフェクトだった」MF遠藤保仁が胸を張った通り、高い位置で守備ラインを敷いたコンパクトな陣形から、細かくパスを繋いで揺さぶりをかけると、再三にわたり柏ゴールににじり寄る。残念ながら幾度かの決定機は枠を捉えられず、得点こそあげられなかったが、30分すぎまではワンサイドゲームと言っても過言ではないほどの内容だった。
だが、これまでの天皇杯の戦いと違ったのは、ゲームを支配し、相手を圧倒している時間帯に先制点が奪えなかったこと。思えば、準々決勝・C大阪戦も、準決勝・鹿島戦も、いずれも相手を圧倒した時間帯に先制点を奪い、心理的な余裕を持って戦えたことが勝利を後押ししたが、この日はそのゴールが生まれない。しかも、それだけ圧倒した内容ながら35分にはセットプレーから柏に先制ゴールを許してしまう。

1点を追いかける厳しい展開に持ちこまれた後半も、立ち上がりからG大阪がボールを支配する。ただし、リードを奪ったことで前半以上に柏が守備の意識を高めてきたのは言うまでもなく、引いた相手にパスサッカーが遮断されるシーンが多くみられるようになる。その状況を打開しようと、MF家長昭博、MF佐々木勇人を順に投入。MF倉田秋やMF二川孝広とはまた違った攻撃スタイルを持った選手を前線に置いて『変化』を求めたが、柏の守備も堅く。抜群のキープ力、個人技を誇るMF家長がボールを持っても、徹底したマークでなかなか突破を許さない。チームとしても少しずつ繋ぎの部分でミスが見え始め、柏の守備に比重を置いた術中にはまり、ペナルティエリアに侵入するシーンは殆ど作り出せなくなってしまう。

そして、最後までゴールをこじあけることができないまま、試合終了のホイッスル。J1リーグ最終節の敗戦、J2降格に続き、決勝まで上り詰めながら、最後の最後で手が届かなかった天皇杯。冒頭に書いた試合終了直後の選手の姿をみても、天皇杯を高々と掲げる柏イレブンをピッチから見上げていた選手たちの姿かをみても、フィジカル的な疲労以上に、メンタル的なダメージは計り知れない。だが、勝負の世界で生きているからこそ『結果』が全てだということを自覚しているのが、他ならぬ、選手たちだと考えれば、そこにエクスキューズは必要ないはずだ。

そう思うからこそ――。今はただ、悔しさ募る1年になった2012年を糧に、2013年は勝って、勝って、勝ちまくるG大阪の姿をみたいと、心から願っている。

以上

2013.01.02 Reported by 高村美砂
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