●渡部博文選手（柏）：
「優勝できて素直に嬉しいのと、今まで試合に出られない辛い時期を頑張ってきてよかったと思います。コーナーキックではゴールを決めるということしか考えていませんでした。頭を突き出した感じです。準決勝まで連れて行ってくれたのは工藤や近藤さんや、チームのみんなのおかげです。最後に美味しいところ持っていったんですけど、結果を求められる決勝という舞台でゴールを決められてよかったです。怪我をしながらも、累積警告が溜まりながらも、決勝までつなげてくれた選手がいたので、頑張ろうと思いました。今日は裏を狙っていこうということで、僕もあまり持ち過ぎないで、持ったらシンプルに裏を狙いました。正直、ガンバはボール回しがうまいので、回されるのは分かっていたし、回させているという気持ちで臨もうと後ろの選手たちは言っていたので、そういう気持ちで臨めたのがよかったと思います」

●大谷秀和選手（柏）：
「ミーティングもしていましたし、共通理解はあったんですけど、想像以上にガンバがボールサイドに人数をかけてきました。ビデオでも見ていたんですけど、そこは自分たちが人数を相手に合わせるのか、少ない人数対応するのかというところで後手になっていた部分がありました。特に僕と、ジョルジ（ワグネル）とワタル（橋本）のところで、人に対して相手が４、５人いたりというところで数的不利になってしまい、（水野）晃樹や澤君が戻ってくるのかと、チームとしてうまくいかなかったと思います。監督にも言われましたけど、そこの人数のバランスがうまくいっていませんでした。ただ、逆サイドにいる那須さんは、中は人数が足りているからそこは気にしなくていいと後半が始まる時に言ってくれていたので、数的不利になったとしても、中を突破されるんじゃなくサイドを突破されるなら仕方がない部分はあるのかなと思っていました。ただ、後半は監督にも言われたようにＦＷの選手が戻って来てくれたので、逆に攻撃に出る時に人数が足りなかったですが、こういう１−０で勝つのはなかなかリーグ戦ではなかったことで、粘り強くできたと思います。１年の終わりを優勝で終えられたことは本当によかったですし、チームメイトにも感謝しています」

●澤昌克選手（柏）：
「立ち上がりから最後まで90分間、基本的には相手にボールを持たれるような展開でした。特に前半はなかなか上手くはまらない部分がありましたが、よりコンパクトにプレーしようと選手同士で途中話をしました。前半はなかなか修正ができませんでしたが、後半は相手のクオリティの高い選手やボランチを見ながら形を作っていくことができました。サッカーというよりはマラソンみたいになっていましたね。皆が良く走ったゲームでした。そして、コーナーキックでの先制点はきつい時間帯だったので、その後がとても楽になりました。
（コンディションの維持は）チームでの練習も年末だからと言って抜いていませんし、常にフルでみんな活動しています。その運動量が最後の試合で発揮できたと思っています」

●茨田陽生選手（柏）：
「内容的には納得できないですし、自分のサッカーというところはあまり出せなかったですけど、トップに上がって自分が足りないものと考えた中で、今日の決勝は守備の部分で、トップに上がってきたことを出せたのかなと感じています。ガンバはボールサイドで人数をかけてボールを回してくるというのがあったので、その部分真ん中でやられなきゃいいとタニ君（大谷）と話していました。今日は自分は遠藤さんにマンツーマンという役割ではなかったので、チーム全体が遠藤さんを注意して、近くにいたら捕まえようと言われていました。結果的にみんなが注意した結果、こういう優勝という結果につながったと思います。きつい試合になりましたが、前の試合に出ていないので、体力的にも自分が最後まで出続けた方が良いと思ってプレーしていました。サイドで回されるのは仕方ないと割り切って、ゴール前を注意して守備をしていました。ハーフタイムに守備の修正があって、それを上手く実行できたと思います。試合は前で競れる（田中）順也さんとかがいるので、自然とリズムが生まれていったと思います。相手のレアンドロ選手などがボールを持った時は脅威なので、特にゴールに向かって仕掛けてくるところを注意して守備をしていました。今日は90分通して守備をして、ボールを奪ってつなぐことが出来ました。そこが成長したところだと思います。どんな相手でもまずは守備。それができる選手が使われると思います。それをして、自分の持ち味を出していきたいです」

●ジョルジ　ワグネル選手（柏）：
「ファイナルまで行くには全員の力が必要でした。勝利への魂を持っていましたし、同じ目標に向かって頑張ってきました。どのゲームも勝利を頭の中に入れてやってきました。（大舞台でしたが）みんなが目標にしてきた場所ですし、周りの注目も感じました。ただピッチの中ではやることは普段と変わりません。勝利を最後まで求めてやってきましたし、それを成し遂げることができました。
自分達は常に上位にいないといけません。常に高いレベルでプレーすることが目標達成に繋がります。全てのタイトルを取ることはとても難しいですが、目標はすべてそこです。リーグ戦ではＡＣＬの出場権を逃してしまいましたので、最後のチャンスをものにすることができました。ＡＣＬの雰囲気は普段と違いますし、経験が多いチームが有利です。今回2回目のチャレンジなので少し余裕が持てます。そのアドバンテージを活かしたいと思います。そして大会の中でチームを成長させてタイトルにつなげたいです」

●田中順也選手（柏）：
「前半立ち上がりは相手のパスで押し込まれてクリアする形が多かったので、前でキープする必要がありました。あの時間で交代が来るとは思っていなかったですが、そういうメッセージだろうなと考えて、味方がクリアしたボールには全部反応しようと思いながらピッチに入りました。
ＪリーグでもＧ大阪には押し込まれる展開もありましたし、ボール回しが上手いのはわかっていました。苦しいゲームでしたがナベ（渡部博文）が決めてくれましたし、引いて守ることでリーグ戦でも勝てていたので、その戦い方がチームとしてできたと思います。
ＡＣＬは毎年出なければならないし、自分たちは上位にいなければいけないチームだと思っています。ＡＣＬでも優勝したいですし、今日も味わいましたが優勝は本当に気持ちがいいので、この感覚を常に味わえるように努力してがんばって行いたいと思います」

●レアンドロ ドミンゲス選手（柏）：
「１月１日は自分のサッカー人生の中でも大体家で過ごすことが多かったので、今回の経験というのは特別でしたし、みんなが努力し、こうやって年の頭から喜べる、幸せな気持ちになれるというのはすごく良かったと思います。長い期間ゲームに出ていないともちろんゲーム勘が少しにぶってしまうものなのですが、こういう決勝戦という大きな試合となると、テクニックというよりも気持ちの部分が大事になってきます。そういう部分で自分たちは気持ちを持って戦い、決めなければいけないところを決められた、そして守備の時間帯もみんなで守り切ることができたと思います。
澤が長い距離をたくさん走りチャンスを作ってくれて、確かにさらに決められるところもあったかもしれないが、逆に菅野が体を張って守ってくれたと思います。お互いにセットプレーがチャンスになったと思いますが、今回は自分たちがそれを活かして勝利に持っていけたと思います」

●菅野孝憲選手（柏）：
「内容的には相手にボールを持たれる時間が多く、自分たちがそれに対応する時間が多かった試合でした。そういう意味で精神的に我慢する時間で落ち着いて対応できた、焦れずに守り抜けたかと思います。決勝は点を決めてその得点を守り切るかと言う部分が大事だし、そういう試合ができたというのはネルシーニョ監督になってすごく成長できたところだと思います。
ＡＣＬは最低限の目標としてやってきましたし、今日も支えてくれたサポーターには本当に感謝しています。2012シーズンはこういう大きな試合での勝負強さに欠けていたと思いますし、来シーズンはもうひとつ精神的に成長して、悪い内容でも勝てるように、良い内容はもちろん勝てるように、１シーズン通しての安定感を持ちたいです。全てに対して勝者でいたいと思います。ＡＣＬは昨シーズンも経験しているので、個人的にもどのくらい成長しているか楽しみですし、期待しています」

●工藤壮人選手（柏）：
「見ていても１点が勝負になってくると思っていました。レイソルもなかなかボールが保持できなくて苦しい時間が続きましたけど、（田中）順也君が入ってタメができるようになった時にコーナーからああいう形で取れたというのは、去年の勝負強い時の戦い方を取り戻した感じがしました。勝ち切るというところを決勝で出せたのはすごいと思います。後半、ガンバも人数をかけてきていましたけど、ナベ君（渡部）も気迫で跳ね返していましたし、安心して見ていました。準決勝、決勝での１−０の勝利は本当に大きいと思いますし、力があるチーム相手に０で抑えたということは評価されていいと思います。こういうところはまた来シーズンにもつながると思います」

●水野晃樹選手（柏）：
「やってやろうという気持ちで試合に入りましたけど、うまくいかなくて、はまらなくて、相手のペースだったので…。自分にとっては残念な代わり方でしたけど、結果としてチームが勝てれば関係ないですし、その監督の判断が良かったんだと思います。今日は何もしていませんけど（苦笑）、このメンバーで戦えて、今年の良いスタートが切れました。最後、カップを上げさせてくれたのはタニ（大谷）の気遣いです（笑）。ああいうのを持たせてくれるのはありがたいです」

以上