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【第92回天皇杯 準々決勝 千葉 vs 鹿島】レポート:千葉のGK岡本昌弘の再三のファインセーブに阻まれながらも、試合を決める『1点』を取れる勝負強さを発揮した鹿島が準決勝進出。(12.12.24)

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試合前から、そして試合後も鹿島の選手からは「天皇杯ではカテゴリーは関係ない」という言葉が聞かれた。確かに、天皇杯においてはカテゴリーが上のチームだからといって勝敗を決する部分でのアドバンテージは何もない。強いて言えば、Jクラブが登場した2回戦で、Jクラブが基本的にホームスタジアムを使用できるというアドバンテージがあるくらいだ。天皇杯というトーナメントで勝敗を決する部分のアドバンテージがあるとすれば、チームが試合を勝ちきるための『1点』を取れる地力を持っているかどうかではないだろうか。そして、この一戦でそのアドバンテージがあったのは鹿島のほうだった。

立ち上がりから得意のセットプレーで得点機を作ったのは鹿島。6分、MF小笠原満男のFKにFW大迫勇也がどんぴしゃのヘディングで合わせるが、千葉のGK岡本昌弘が好セーブ。10分にはMF遠藤康のFKにDF岩政大樹がやはりヘディングで合わせ、千葉のDFのクリアで得たCKを小笠原が蹴ると今度はDF青木剛がヘディングシュートを見せた。
セットプレーとはいえペナルティエリア内で次々とシュートを打った鹿島に対して、千葉のファーストシュートは7分。ボールを持って攻め上がったDF大岩一貴がミドルシュートを打ったが、これはクロスバーの上。千葉はある程度ボールを保持できるものの、なかなか鹿島の守備網を破ってペナルティエリア内に入って行けない。攻め上がりを見せた大岩は「自分の前にスペースがあったのでボールを運んで、どうにか穴を作れたらと思った。効果的だったかどうか分からないけど、前が空いていたので。でも、中(の守備)は堅かったですよね」と試合後に振り返り、MF谷澤達也は「もう少しゴール近くに侵入できなかったかなという気持ちが強くあります」と悔やんだ。それでも、26分にはMF兵働昭弘のパスを受けたMF米倉恒貴がオフサイドポジションではないかと鹿島の選手が判断した影響もあり、マークが外れたFW藤田祥史が米倉からパスを受けてペナルティエリア内で決定的なシュート。だが、これは鹿島のGK曽ヶ端準がセーブ。さらに35分にはFKのこぼれ球を拾ったMF佐藤健太郎がミドルシュートを打つが、ゴールポストの横に外れた。

前半の終了間際、大迫、MFドゥトラが決定的なヘディングシュートを打ったものの、いずれも岡本のファインセーブに阻まれた鹿島は、後半開始から攻勢を強めた。ゴール前に人数をかけて素早く攻め込み、遠藤が48分、55分と連続でシュートは打つが、55分の決定的なシュートは岡本にセーブされた。千葉は反撃を仕掛けるべく、62分に谷澤に代えてFW深井正樹を投入。すると64分、深井が攻め上がるも鹿島がボールを奪い、DF西大伍のロングパスを大迫が収めてドゥトラへパス。ドゥトラのドリブルからこぼれたボールを拾った大迫が打ったシュートが決まり、鹿島がついに『1点』を奪って均衡を破った。

鹿島はより積極的に攻撃を仕掛けるため、そして千葉は同点、そして逆転を狙うため選手交代を行なったが、鹿島がボールを保持する時間が長くなった。なかなか思うようにボールを奪えない千葉は、せっかくの少ないカウンター攻撃のチャンスもミスでシュートまで持ちこめなかったり、シュートも精度を欠いてゴールの枠を外れたりした。90+1分には兵働のパスがワンバウンドしたのをファーサイドから走りこんだ米倉がヘディングで合わせるが、この決定的なシュートは曽ヶ端がファインセーブ。最後までゴールマウスを守りきり、大迫の『1点』が決勝ゴールとなって鹿島が準決勝に進出した。

千葉はボールを保持しても本当の意味で効果的な攻撃ができず、欲しい『1点』が取れないという今季のJ2リーグ戦での課題が改めて感じさせる敗戦となった。鹿島は攻撃にアクセントをつける千葉の谷澤を厳しくマークするなど堅守を見せた。決定力不足で1得点に終わったが、勝負強さを発揮できる鹿島にとっては十分な『1点』だった。

以上

2012.12.24 Reported by 赤沼圭子
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