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【J1:第32節 横浜FM vs 柏】レポート:豪雨決戦。勝負に徹した柏が堅守の横浜FMの隙を突き、白星ゲット(12.11.18)

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とにかくひどい雨だった。後半などは時折、ピッチ全体に白いノイズが入ったように見えるほどの集中豪雨が襲った。
「雨がすごくて、やっている選手もつなぐのか、蹴るのか、どういうサッカーをやればいいのかを、考えながらプレーした90分間でした」(横浜F・マリノス青山直晃)
ボールを「つなぐのか」「蹴るのか」、どちらを選択するかが、この一戦のキーになったのではないか。

前者を選んだのは横浜FM。中村俊輔は浮き球を駆使しながら前線に上手くつなぎ、中町公祐の高度なパスセンスも、劣悪な環境だからこそ、逆に際立った。また、39歳のドゥトラは、非常にアグレッシブ。ブレないテクニックを武器に齋藤学らと絡み、序盤から左サイドをほぼ制圧していた。
そのため、同サイドのレアンドロ ドミンゲスは沈黙。柏レイソルの大エースは、約1か月ぶりの復帰を果たしたものの、試合の中からしばらく消えていた。
だが、突如として存在感を示す。13分、左サイドで柏がFKのチャンスを得るとボールをセットしたのはレアンドロ ドミンゲス。その右足から放たれたボールは、鋭くニアを突き、オウンゴールを誘発した。

横浜FMの選手たちは、1点のビハインドにより攻撃意識がさらに高まり、何度も柏ゴールを襲う。前半終了間際には決定機が到来。マルキーニョスの右クロスに、中で齋藤が潰れ、ファーに走り込んだドゥトラがシュート。だが、揺らしたのはサイドネットだった。そのほか、前半だけで9本のシュートを量産した横浜FM。「そこでウチが決めなかったのがいけなかった」(兵藤慎剛)。

一方の柏は、ピッチ状態を踏まえ、あえて「つなぐ」ことを捨て、セーフティファーストを前提としたカウンター主体の「蹴るサッカー」をチョイス。ネルシーニョ監督は、勝負に徹したのだ。
2点目のシーンでは、その采配がズバリ的中。電光石火のカウンターからゴールが生まれた。58分、接触シーンで笛が鳴らずに躊躇した相手DFを横目に、柏の背番号10が一気にギアを上げ、ドリブル開始。それに呼応し、右サイドを疾走した藤田優人に一旦ボールを預けて、ゴール前へ。古巣相手だった藤田は、中にきっちり折り返し、それをフィニッシュ。得点シーン以外、ほとんど見せ場のなかったレアンドロ ドミンゲスであるが、短時間で1得点1アシストの成果を出せるのは、さすがの一言だ。
2点差が付くと、柏の思うツボ。58分にオウンゴールで1点を許すも、守備意識が高まり、研ぎ澄まされた集中力のディフェンスは大崩することなく、そのまま締めくくることができた。

横浜FMは、後半途中出場した小野裕二のダイビングヘッドがクロスバーを叩くエクスキューズがあったものの、後半早い時間帯に2点目を喫したことで、相手の術中にハマッた印象は拭えなかった。
この敗戦でACL圏内入りは厳しくなった。しかしながら戦いは続く。「僕は4−2−3−1のトップ下を形づけたいので、のこり試合もポジティブに戦える」。そう話した主将・中村に他の選手も続き、今季の「完成形」を極めたい。

以上

2012.11.18 Reported by 小林智明(インサイド)
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