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ルヴァン 準々決勝 第1戦
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【J1:第32節 新潟 vs 川崎F】レポート:アディショナルタイムの1点に泣いた新潟は降格の危機。川崎Fは鬼門で初勝利(12.11.18)

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残留を目指す17位の新潟は、川崎Fに0-1で敗れた。勝点34のままで、15位神戸と5差に。次節仙台戦で引き分け以下の場合、降格が決まる。川崎Fは、J1で勝利のなかったビッグスワンで初勝利。アディショナルタイムにレナトの突破から小林悠が決勝点を挙げた。

試合開始前から絶えることなく降り続いた雨は、新潟の選手たちとサポーターの無念の涙のようだった。

後半アディショナルタイムの5分、いつホイッスルが鳴ってもおかしくない場面。新潟は右サイドを川崎F・レナトに突破された。守備を引き付けられた状態で中央にクロスを入れられると、詰めてきた小林を防ぐ選手はいなかった。

立ち上がりから新潟のペースだった。ボールをポゼッションすると、田中亜土夢、金珍洙、ミシェウの左サイドで起点を作りゴール前に。中盤、ディフェンスラインからのスルーパスで突破する場面も作った。守備もレナトには右サイドバックの村上佑介と鈴木大輔がマークを受け渡しながら対応。川崎Fの要、中村憲剛にはボランチの三門雄大がマンマークして自由にさせなかった。

ただ、この流れが一瞬で変わった。後半20分、本間勲のパスミスでカウンターを受けそうになったところ、村上がファウルで止めて、この試合2枚目のイエローカード。一人少なくなった新潟は、守ってカウンターに徹するしかなかった。「僕のミスで、村上がファウルをしなければならなくなった。迷惑をかけてしまって申し訳ない」。キャプテンの本間は村上をかばいながら厳しい表情で言った。

もっとも、この一連のプレー以前に、得点できなかったことが響いた。前半からリズムをつかみながら、バイタルエリアでミスをし、ボールを失う。シュートレンジに入ってもパスを選択する。「もっと大胆に仕掛けないと」と本間。豊富な運動量で前線を活性化させた田中は「最後の精度が。10人でもカウンターを仕掛けられた。得点しないと勝てない」。今季の総得点は順位と同じ、リーグ17位。得点力不足はいまだに、足かせになっている。

終了間際の失点で敗れたことで、ダメージは少なくない。それでも、試合後、新潟サポーターはブーイングをあびせることなく、応援歌で選手を励ました。鈴木大輔は言う。「試合後、チームメートに気持ちの切り替えをうながしたら、、同じように声が上がりました。前向きにあと2試合、勝ちに行きます」。残り2試合、残留するには連勝した上で他チームの結果を待たなければならない。がけっぷちに立たされた今、気持ちを前面に出すことが最も重要になる。

川崎Fにとっては苦しみながらも手にした勝点3だった。数的優位に立ってからはレナトが度々突破を繰り返しチャンスメーク。セカンドボールもほぼ支配していた。

もっとも、「内容は最悪、結果は最良」と風間八宏監督は厳しい。本来の連動性が見られず、中途半端なパスをカットされて押し込まれるシーンが目立った。中村は「自分たちの試合運びのなさ」とばっさり。同時に「こういう試合を拾うことで、若いチームが成長する」と言った。J1での新潟戦、ビッグスワンでは1引き分け6敗と未勝利だった。鬼門中の鬼門を突破したことは、経験の1つになる。

両チームにとって、目指す成績にはほど遠い現実が待っていた2012シーズンも、残り2試合。後がなくなった新潟は、勝利への意欲を持ち続けるしかない。川崎Fはプライドをかける。明暗が分かれたが、ともに白星を求めてシーズンを戦い切るだけになった。

以上

2012.11.18 Reported by 斎藤慎一郎(ニューズ・ライン)
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