名古屋の“力技”がまたしても炸裂した。ゲームが動いたのは前半アディショナルタイム。田口泰士のクロスをファーサイドで待ち構えた田中マルクス闘莉王が頭で強引にねじ込み、均衡を破った。滞空時間の長いクロスを駒野友一の上から豪快に叩きつけたゴールは圧巻の一言。敵地を沈黙させた一発には様々な“駆け引き”があったという。殊勲の背番号4は「狙い通り」とにやり。「キーパーも見えていた。叩くタイミングをずらしたからよかったと思うし、あれを普通に叩いていたら入っていないと思う」(同選手)。この試合でも本職ではないワントップでの先発となったが、最前線で存在感を発揮。終盤はセンターバックにポジション変更し、磐田のクロスを跳ね返し続けるなど攻守でチームに貢献した。
磐田のパスワークに後手に回る場面もあり、決して楽なゲームではなかったが、名古屋にしてみればこの1点で十分だった。磐田・森下仁志監督は「今の自分たちの状況、ここ最近の名古屋さんの守備の堅さからすればやはり前半アディショナルタイムの1点が少し重くのしかかった」と唇を噛みしめる。増川隆洋、ダニエルを擁する最終ラインはまさに鉄壁。ポゼッション率では磐田を下回ったものの最後まで集中力を切らさず、完封勝利。この試合でJ1通算500試合出場を達成した楢崎正剛に花をそえた。試合後、チームメイトから胴上げで祝福された楢崎は「やめろと言ったんだけど(笑)」とはにかむ。「常にベストを尽くし、いろいろなサポートと多少の運も味方にしてやってきただけです。もうちょっと頑張りますよ」(同選手)。味方の頑張りで自身の見せ場はほとんどなかったが、冷静沈着な守護神の存在はやはり大きかった。
対する磐田はこの試合、長期離脱から復帰した金園英学を今季初めてスタメン起用。前田遼一との2トップで打開を図ったが、ゴールはならず。それでも0-0のまま粘り強くゲームを運んだが、前半終了間際に失点。5試合連続で追い掛ける展開となった。冒頭の指揮官の言葉にある通り、ここしばらく勝てていないチームにとってこの1点が大きかった。後半途中に山崎亮平、小林祐希、ハン サンウンを投入して追い上げを図るも実らず。逆に終盤、途中出場の金崎夢生のドリブル突破から同じ途中出場の永井謙佑に押し込まれ、万事休す。巻き返しを狙ったホームゲームで待っていたのは7戦勝ちなしというシビアな現実だった。
アウェイで会心のゲームを見せた名古屋はこれで2連勝。順位は4位のままだが、3位・浦和を追走しており、残り2試合でACL出場圏内を目指す。対する磐田は一つ順位を下げ、11位。ACL出場圏内が消滅した。
以上
2012.11.18 Reported by 南間健治
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