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ルヴァン 準々決勝 第1戦
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【J1昇格プレーオフ:準決勝 横浜FC vs 千葉】横浜FC側プレビュー:より昇格にふさわしいチームに成長した横浜FCが、三ツ沢の丘で三度目の正直を達成する!(12.11.18)

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J1昇格プレーオフがいよいよ始まる。4連勝でシーズンを終えた4位横浜FCと3連勝で終えた5位千葉の対戦ということもあり、好調なチーム同士の熱戦が期待される。それもただの熱戦ではない、「勝ちに行くだけだし、良いサッカーして負けても意味がない」(武岡優斗)試合だ。最終節を終わってからの盛り上がりもすさまじく、チケットも早々に完売と、このマッチプレビューに書くべきことはとても原稿内に収まりきらない。その中で、横浜FCにとって千葉と対決する際に取り上げるべき一番のキーワードは「三度目の正直」(堀之内聖)だろう。

今シーズンの1回目の対戦は、フクアリで行われた第3節(3/17)は、スコアにして0-3、シュート数では7本対19本という結果であり、文字通りの完敗。横浜FCのプレッシャーをあざ笑うかのような千葉の動きにまったく対応できなかった。その結果、最下位に転落し、岸野靖之前監督の解任が決定。チームがどん底にたたき落とされた試合だった。そして、横浜FCが山口素弘監督を迎えてプレーオフ圏内直前の7位まで急上昇を果たし、千葉と再戦したのは第24節(7/15)。第9節(4/22)の京都戦での初勝利からの15試合で11勝1分3敗(勝点34)とハイペースで勝点を延ばし、いよいよJ1昇格候補との対決に燃えていた。内容では互角以上の戦いをして、前回対戦からの成長を証明したが、26分の兵働昭弘のゴラッソで敗戦を喫した。この失点は、守備で受け渡しをした後にマークに甘さがあったこと。逆にそういう隙を逃さないという昇格争いの厳しさを突きつけられたゲームだった。そして、このJ1昇格プレーオフの準決勝の対戦。それは、第1回目の対戦以降でチームの基礎を固め、第2回目の対戦以降で局面での厳しさを増してきた横浜FCが、よりJ1昇格にふさわしいチームに成長したことをピッチで証明する格好の場でもある。

特に2度目の対戦から今日までの成長については、いろんな選手が同じコメントをしている。

「細かいですが、ボールを止める、蹴るの速さだとか、判断の速さだとか、そういう小さなことが上積みされている。そんなにみんな急にうまくならないし、コンビネーションがそんなによくなったわけではないけど、細かいことから練習でやっているので、そういう小さな積み重ね」(八角剛史)

「成長している点が具体的にどこというのはないが、1つのパスにしても、アプローチにしても、全ての点で少しずつレベルアップしていると思う。細かいところが積み重なっている」(堀之内聖)

同じコメントが出てくるということは、チームの全ての選手が同じ意識で高めてきたということ。こういう試合で強みを発揮するのは、一体感を持ってきた積み重ねだ。そして、強固に作り上げられた基礎の上で横浜FCの強みとなっているのはアメーバ的な対応力だろう。シュナイダー潤之介は「今の横浜FCがいいのは、試合の流れを選手が意識していること」と語るが、相手の弱点に合わせて攻撃を仕掛ける、守備を行うバリエーション、それも時間で変わる試合中の相手の意図に応じた戦いを、ピッチ内で選手ができるようになっていることがある。相手からすると形を変えて戦うとらえどころのないチームに見えるだろう。まさに、ようやく昇格にふさわしいと誰もが胸を張って言えるチームになっている。

そして、一発勝負であることのプレッシャーや、横浜FCは引き分けでも勝ち抜けということの心理的悪影響も話題となるが、それも今の横浜FCには関係ない。山口素弘監督は以下のように語る。

「一発勝負ということ自体は、いつもとあまり変わらないかな。というのも、(急上昇したシーズン後半は)自分達はずっと一発勝負をしてきたから。勝たないと一番上を狙えないよ、2番目を狙えないよということで、ある意味プレッシャーを掛けてきたし、そのプレッシャーを乗り越えてきた。引き分けについては、他の経験豊富な監督に聞きたいね。どこからドローを狙うのか。この間の岐阜さんも最初からドローを狙っていたかというとそうでもないし、しっかりプレッシャー掛けてきたし、ウチのサイドバックの背後をカウンターで狙おうとして、得点を取ろうとしていた」

選手も、「90分間で勝ちを取りたい。引き分け狙いにはいかない」(シュナイダー潤之介)のように、勝利しか念頭にない。いつも通り冷静に、ハードに、したたかに戦う準備は整った。

この試合のチケットは早々に完売。ニッパツ三ツ沢球技場でチケットが前売りで完売した横浜FCの試合も3度目。最初は2006年の最終節、J2優勝を決めた後にホームに愛媛を迎え2-0で勝利。2度目は、初めてのJ1となった2007年の第2節の横浜ダービーで1-0の勝利。つまり三ツ沢での満席の試合では勝利しかしていない。このジンクスについては、2度あることは3度という風に行きたい。そして、仮に千葉のサポーターの数が多かったとしても、その状況すら横浜FCは味方にできる。それはアウェイの戦績が13勝3分5敗ということ。相手のサポーティングのほうが大きな状況は大好物だ。選手には気負いがない。この真剣勝負で三度目の正直となるリベンジを果たし、国立へ進む準備は整った。

以上

2012.11.17 Reported by 松尾真一郎
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