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ルヴァン 準々決勝 第1戦
ルヴァン 準々決勝 第1戦

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【 2012 Jユースカップ 】予選リーグレポート・決勝トーナメントプレビュー(12.11.18)

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J1リーグ18クラブ、J2リーグ22クラブを併せた全てのJクラブのユースチームがそろった2012 Jユースカップ予選リーグ。ユースチームの1年を締めくくる大会として選手の大きな目標になっている大会だが、全てのJリーグクラブが参加するようになったことで更に広い地域で注目度が高くなることが期待される。
4クラブ×10グループ(A〜J)で行われた予選リーグ。各グループの上位2クラブ(合計20チーム)が決勝トーナメントに進出でき、日本クラブユース連盟代表の4クラブを加えた24クラブで決勝トーナメントが行われる。観客数を増やすという点ではまだ発展途上だが、決勝トーナメント進出クラブ・選手のレベルの高さは国内最高クラス。多くの名勝負を繰り広げ、多くのJリーガーを輩出してきたJユースカップに注目してほしい。

すでに予選リーグは終了しているが、参加数が40クラブに拡大したこともあって今年はグループ内で力の差が開いたケースもある。この点はクラブの歴史や環境の違いがあるので、大会の歴史を重ねることで徐々に差が詰まっていくことを下位に甘んじたクラブのファン・サポーターは期待してほしい。

また、これまで決勝トーナメント進出が当たり前だったクラブが安泰ではないケースも出てきた。歴史の浅いユースチームが力をつけて、伝統のあるチームを倒すケースがあるのだ。例えば、グループFを1位で突破した横浜FCは、昨年優勝した名古屋や歴史のある磐田を相手に、初めての決勝トーナメント進出をやってのけ、名古屋が3位で涙をのむ形となった。横浜FCには、木下康介(U-19日本代表)というクラブユースの得点王(7ゴール)であり、夏場は海外からの注目も浴びた選手がおり、彼が攻撃を牽引している。彼のような選手がチームも大会も盛り上げてくれるはずだ。
他の例としては、グループAではJユースカップ優勝2回を誇るF東京が3位、グループDでも同じく優勝2回でプレミアリーグEASTダントツ1位の東京Vが3位と、育成力に定評のある東京の2チームが決勝トーナメント進出を逃すという驚きもあった。
今大会はグループリーグから多くのドラマがあり、これがJユースカップの難しさであり、魅力となってきているのではないだろうか。

グループEではJユースカップ過去4回の優勝を誇るG大阪が名門復活をかけて戦った。09年にプリンスリーグ関西でまさかの2部落ちを喫し、1年で1部に返り咲いたものの昨年は2位でプレミアリーグWEST入りを果たせなかった。
Jユースカップでも一昨年はグループリーグ敗退、昨年は決勝トーナメント1回戦敗退と、かつての強さを発揮できないシーズンが続いた。
C大阪、京都、神戸と関西のライバルチームが育成部門を充実させる中、G大阪というクラブに誇りを持つ選手たちは自分たちの力で”強いガンバ”を取り戻そうと戦っている。

キャプテンの福田浩規は「去年はプレミアに上がれずに、今年はプレミアで戦っているチームを羨ましい思いで見ていました。今年はプレミア入りと日本一を目指して戦ってきた。クラブユース(決勝トーナメント1回戦)では広島に1−5で圧倒されて、グループリーグの時(G大阪5−5広島)のように戦えずに負けたので、Jユースカップでは優勝というタイトルを取りたい。
ユースに入ったときから『ガンバは弱い』と言われてきたので、3年になった今年は絶対に見返そうという気持ちでやってきました。日本中のサッカーファンの人たちに”強いガンバ”を見せたいという思いでやってきました」と話す。
出岡大輝ら主力を3人ほど欠いてグループリーグを戦ったG大阪が、決勝トーナメントでどんな戦いを見せるのか注目してほしい。梅津博徳監督は「プリンスリーグ(関西1部)では(Jクラブが無く)高校チームと戦う難しさもあったが、選手は集中して戦ってくれた。ケガ人が多いが、Jクラブと対戦できるJユースカップは楽しみですね」と淡々と話す。
チームには内田裕斗(左SB、U-17、U-18日本代表)らアグレッシブなドリブラーが多く、サイド攻撃は見物で手応えを感じているはず。これに中央からの崩しが増えればガンバの攻撃を防ぐことは難しくなるだろう。

一方、同じグループEの横浜FMも昨年の悔しさを晴らそうと挑んでいる。2010年にJユースカップのタイトルを取ったチームだが、昨年は決勝トーナメントに進むことができなかった。しかし、今年はクラブユースで準優勝となるなど結果を出してきた。
チームのキーマンで・ボランチの喜田拓也(トップ昇格、U-17日本代表)が目立たないくらいの攻撃力を発揮できれば横浜FMの攻撃は止められない。松橋力蔵監督は「波の大きなチームで、シーズンの出だしはよくなかったです。ただ、調子いいときの強さは持っています。夏はそれが結果としてある程度出た(クラブユース準優勝)。夏以降は、安定感をいろいろな場面で出せるように、選手の力を引き出したいと考えてやってきました。グループリーグでは手応えは感じています」と期待を込めて話してくれた。
グループリーグのG大阪戦もハマった戦いを見せたもののセットプレーで追いつかれて3−3の引き分け。得失点差でグループ1位をG大阪に明け渡したが、安定感の高まった横浜FMもG大阪同様に注目のクラブだ。
この2クラブが決勝トーナメントで対戦するとなれば12月22日の準決勝(万博)になるが、決勝トーナメント進出チームはどこも難敵。1回戦で横浜FMは、近年急激に力をつけてきた京都と対戦。京都は昨年ほどの個のアドバンテージはないものの、”上手い”選手がそろっていて、1回戦でもっとも注目される対戦となるだろう。

他にも2回戦以降は、魅力的なクラブがどんどん登場してくる。
クラブユース決勝で横浜FMを倒した柏、同大会ベスト4の京都、グループリーグ3連勝の清水など多くのJリーガーを輩出してきた育成力の高いチームが少なくない。
反対の山には、昨年2年生中心でJユースカップを準優勝したC大阪がグループリーグを3連勝し、優勝を狙って控えている。南野拓実(7月に2種登録、U-17日本代表)ら4人のトップ昇格が発表された選手を中心に、攻撃的なサッカーで関西ナンバーワンの実力を見せてくれるはず。
そして、相変わらずのレベルの高さでブランド力に揺らぎのない広島は6年ぶりの優勝を狙う。プレミアリーグWESTを圧倒した西日本ナンバーワンの広島と、クラブユース優勝で”無冠の帝王”という嬉しくない称号が外れ、戴冠した柏の決勝対決も・・・と、盛り上がりそうな対決をいくつも想像するが、読めない対戦や予想外の結果が出ることが魅力。
関東地方と関西地方での試合が多いが、1回戦2回戦は全国開催。トップチーム同様に、全国大会に挑むユースチームを応援してほしい。


以上

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【1回戦の試合予定】
11月17日(土)
11:00 千葉vs養和/韮崎中央
14:00 川崎Fvs愛知/韮崎中央
11月18日(日)
11:00 大分vs磐田/味フィ西
11:00 浦和vs武蔵野/味スタ西
14:00 愛媛vs新潟/万博
14:00 福岡vs姫路/万博
14:00 柏vs大宮/味フィ西
14:00 横浜FMvs京都/味スタ西

※全試合入場無料
★試合日程・結果はこちら
★2012 Jユースカップ特集
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2012.11.16 Reported by 松尾潤
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