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【J1:第32節 磐田 vs 名古屋】プレビュー:ゲームの焦点は終盤の攻防。下降線をたどる磐田と上昇気流に乗る名古屋がヤマハでぶつかる(12.11.16)

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両者の勢いは対照的である。ホームの磐田は前節・鳥栖戦に敗れ、ここ6試合未勝利。ここまで長く白星から遠ざかったことは新チームとなって初めてであり、森下仁志監督も「今季一番難しい状況」と苦境であることを認める。シーズン前半戦に見せた勢いはなく、順位も下降線をたどってきた。3位・浦和との勝点差は『6』。今節の結果次第ではACL出場圏内への道が途絶えることになる。指揮官は「ピンチをチャンスに変えたい。こういう状況だからこそホームで応援してくれる人のためにプレーしたい」と熱く語り、本拠地での巻き返しを誓う。
対する名古屋のここ6試合は2勝2分2敗。ミス絡みで第26節・広島戦を落とし、続く第27節・新潟戦では0-5というショッキングなスコアで敗戦。しかし、そこから踏ん張り、ここ4試合はコンスタントに勝点を積み重ねてきた。前節はF東京に1-0で勝利し、順位を4位に上げてこの試合に臨む。3年連続のACL出場はもちろん視野に入っているだろう。

この試合、ポイントになるのは終盤の攻防である。第31節終了時点で磐田の総得点は『55』。そのうち約3割の18得点は76分以降に生まれている。前々節・仙台戦も試合終了間際に同点ゴールが生まれ、前節・鳥栖戦も終盤に1点差まで追い上げた。金園英学、山崎亮平ら途中投入でも高いテンションでゲームに入れるアタッカーを複数擁することがその傾向に拍車をかける。問題はその時間帯までいかに耐えるかだ。
森下監督は前節・鳥栖戦について「前半終了間際の1失点目が非常にもったいなかった」と悔やむ。「前半0-0でも十分なプラン。0-0のまま最後の15分、20分で仕留める形になれば理想的だった」(同監督)。無論、先制することに越したことはないが、J屈指の守備ブロックを誇る鳥栖を崩すことは容易ではないことも想定していた。現に前半はほとんどチャンスを作れずに終わっているが、ゲーム終盤で走り負けないという自負が指揮官にはある。前節最大の誤算はその追い上げが0-3という状況からスタートしたことだった。
この点はこの試合でも同様だ。ボールポゼッション能力では名古屋に引けを取らないだけに、ボールを支配できた時間帯に一気に押しきることができればベストだが、それができなくとも終盤までロースコアで耐えたい。今節はけが明けのロドリゴソウトがボランチに戻り、菅沼駿哉の出場停止により昨季まで2シーズン名古屋で過ごした千代反田充がセンターバックに入る見込み。最終ライン、中盤、そして前線がチーム一丸となって粘り強くゲームを進めることが7試合ぶりの勝利への鍵になる。
なお、W杯アジア最終予選に臨んだ前田遼一、駒野友一は試合前日の16日に全体練習へ合流。代表遠征で腰痛を訴えた駒野もフルメニューを消化し、「痛みは消えてきた」と先発へ意欲を見せている。

一方、一時期試合終了間際の失点が続いた名古屋とすれば無論“悪癖”を繰り返す展開は避けたい。その点、ロースコアで終盤へ突入するよりもより早い時間帯でゴールを奪い、場合によっては“殴り合い”へ持ち込むべきだろう。仮に点の取り合いとなれば、自力で勝るのは経験豊富なタレントを擁する名古屋だと言える。
このカードのリーグ通算成績は名古屋の16勝6分19敗だが、ここ数年は名古屋が抜群の相性を見せている。磐田には09年の5月以来6試合負けがなく、10年の3月の対戦から5連勝中。ただし、どのゲームも一方的な展開だったわけではなく、磐田・前田遼一にマルチゴールを許したゲームもあるなどピンチもあったが、最後は個の力で強引にねじ伏せてきた。昨季のヤマハでの対戦ではセンターバック・田中マルクス闘莉王の大胆な攻撃参加が玉田圭司の決勝ゴールを呼び込み、今季の瑞穂陸での対戦では藤本淳吾の直接FK、永井謙佑のスピーディーな突破で勝負を決めた。
けが人の続出、守備の不安定さといったマイナス要素が重なり一時期綻びかけていた名古屋がここまで持ち直せた要因の一つはやはり楢崎正剛と闘莉王のセンターラインである。この試合でJ1通算500試合出場を達成する楢崎はまさに百戦錬磨。最後尾でどっしりと構える守護神がいなければ失点はさらにかさんでいただろう。ケネディの欠場でここ3試合ワントップを務めている闘莉王も同じく幾多の修羅場をくぐり抜けてきた。名古屋の経験が若手の多い磐田を凌駕することになるか。

リーグ最終順位へ直結するであろう“ラスト3”の初戦を制し、ACL出場圏内へ食い込むのはどちらか。

以上

2012.11.16 Reported by 南間健治
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