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【J2:第30節 栃木 vs 愛媛】プレビュー:今回もクロスゲームの色合いが濃厚。愛媛のウイークポイントを突き、セットプレーから栃木は4試合ぶりのゴールを狙う。(12.08.21)

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一度、失った流れを取り戻す作業は簡単ではない。しかし、前節のライバル草津との北関東ダービーでは、「熊本戦で無くしたリズムや、うちらしさが全体的に取り戻せた」と松田浩監督。勝つための雰囲気やきっかけを作れたからこそ、指揮官はこう続けた。
「あとは点を取って勝点3を取るだけ」
ここ3試合、栃木はノーゴールが続き、だからこそエースにかかる期待は自然と大きくなる。前回の対戦で愛媛から先制弾を挙げている廣瀬浩二は、今節に向けた意気込みをこう語る。
「今この流れの中でしっかり勝ち切らないといけない。もう一回勝って流れを持ってくるにはパワーがいるけど、今やらないと手遅れになる。勝ち切れない中でもサポーターの方は温かい言葉をかけてくれた。勝って県民の歌を歌いたい」
この貴重なホーム2連戦をトップ6に食い込む足掛かりにするために、難敵・愛媛から2年ぶりの勝利を狙う。

スタイルが似ている栃木と愛媛は、交われば常にクロスゲーム。今回もミラーゲームになることが濃厚で、流れの中からゴールが生まれ難い展開になることが予想される。つまり、セットプレーが勝敗を大きく左右するキーファクターになるだろう。そうなると、分があるのは栃木。総得点に占めるセットプレーの割合は極めて高く、PKも含めれば約4割をFKとCKから奪っている。特に今季は菊岡拓朗の加入が大きく、高木和正と共に質を上げている。対する愛媛はセットプレーの対応に難があり、前々節の徳島戦、前節の山形戦でも失点を喫し過剰なアレルギー反応がある。相手の弱みにつけ込むのは、勝負の世界では定石。草津戦でCKから決定的なシーンを演出した菊岡は言う。
「(相手が苦手ならば)狙っていきたいし、セットプレーで点が取れるのは大きい。最近は取れていないので、もう一度皆で確認して質にこだわりたい」
自分達のストロングポイントを活かし、確実に相手のウイークポイントを突ければ、4試合ぶりの歓喜を手に出来るはずだ。

徳島との“四国ダービー”でも前節の山形戦でも、序盤に優位に立ちながら勝利を拾えなかった愛媛。8戦未勝利と苦戦を強いられている。その原因を探れば、追加点を奪えていないことに行き着く。ただ、山形戦でクロスを頭で叩き込み、二ケタゴールに到達したパワフルストライカー有田光希の存在は心強い。前回の栃木戦ではゴール前で狡猾さを発揮し、嬉しいプロ初ゴールで勝点1獲得に貢献した。前節は4‐2‐3‐1の1トップを任され、責任感と期待を感じたはずだ。「受身に回らず、2点目を取りにいかなければならなかった」と敗戦を悔やんでいることからも、今節に懸ける思いは人一倍強いことが伺える。先制するにしても、加点するにしても、その鍵を若きストライカーが握っていることは間違いない。

中2日の過密日程、拮抗した展開、真夏の消耗戦ともなれば、交代カードが大きく試合に影響を及ぼしてくる。栃木も愛媛も個性のある選手がベンチに控えている。先発11人だけでなくグループで総力戦を挑む栃木は、高さの棗佑喜、スピードに長けるサビアを投入して変化をもたらしたい。また、川崎Fからの期限付き移籍後まだピッチに立っていない田中雄大の左足は、メンバーに入れば終盤のパワープレーで輝きを放ちそうだ。愛媛は福田健二、大山俊輔、伊東俊あたりがリズムチェンジの大役を担える。手持ちのカードをどう使いこなすのか。両指揮官が緊迫した展開の中で揮う采配にも注目だ。

リーグ戦も残り13試合。ここから最終戦まで自動昇格、プレーオフ進出を懸けた過酷な戦いが繰り返されるが、「勝点を積み上げて上位に食らいついていきたい」(赤井秀行)。昨季はリーグ中盤戦で大失速し、終盤戦のサバイバルに加われなかった栃木。その反省も踏まえ、今季は最後の最後まで身を引き裂かれるようなプレッシャーと、その中でこそ味わえる歓喜を味わい尽くし、最後には笑いたい。実り多き秋を迎えるために、ここが勝負所だ。

以上

2012.08.21 Reported by 大塚秀毅
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