横浜F・マリノス恒例の勝利後のヒーローインタビュー。ニッパツ三ツ沢球技場ゴール裏のお立ち台に立ったのは、中村俊輔と中澤佑二の34歳コンビだった。
「30歳を超えてもサッカーはできる。30代の皆さん、これからも頑張りましょう!!」
中澤は、マイクパフォーマンスでそう叫ぶ。中村はすべてセットプレーから3アシスト、中澤はボンバーヘッド2発を決め、もう1得点は36歳・マルキーニョスが頭でゲット。ベテラン3人による圧巻の3発で、横浜FMが3−2の接戦を制したのだ。
試合自体は、2度のビハインドを追う苦しい展開だった。特に前半はサイドゾーンでボールを回すが、ボランチ、センターバックで中央を固めたアルビレックス新潟ディフェンスの堅城を崩せない。それは、左右の攻撃的MF「(中村)俊さんと(小野)裕二が前の方で張って、真ん中に人がいないというケースが多かった」(兵藤慎剛)のが一因と言える。
その中で、あっさりと新潟が先制。18分、速攻から右に流れた平井将生のクロスを、田中亜土夢がニアで合わせた。この時、平井にパスを出したのは、出場停止明けだったミシェウ。新潟の攻撃を牽引したのは、この背番号10。運動量が多いわけではないが、フラフラと相手DFとボランチの間に顔出すポジショニングが秀逸。横浜FMの守備は、キープ力もあるミシェウをなかなか捕まえ切れず、彼のパスから少ないながらも好機を作られた。
後半、2点目のゴールもミシェウが起点のショートカウンターから。65分、横浜FM・富澤清太郎からボールを奪い、柔らかいボールキープ後、裏へ飛びした三門雄大へタイミング良いパスを出す。そして、三門の右クロスを走り込んだ田中が再び沈めた。
横浜FMは、その数分前にもミシェウの縦パスから三門がクロスを送る、全く同じ形で左サイドを突破され、坪内秀介に際どいシュートを打たれている。試合を通して非シュート数はわずか5本ながら、修正すべき点だろう。
逆に横浜FMの拙攻は、後半に改善されていた。その理由は「特に(ボランチ)兵藤が前に行き始め、また大黒(将志)とマルキーニョスのアクションも多くなってきて、そのスペースに人が入ることができ始めて、スムーズな攻撃ができるようになったと思います」(樋口靖洋監督)。後半は流れの中から、小野が2度の決定機を迎えるなど、新潟ゴールを攻め続けた。その結果、前半と後半のセットプレー数を比較するとCKが1→6、直接FKが4→9へと増加し、逆転に繋がった。
結局、流れの中からのゴールはなかったが、セットプレーのみで3点を奪うのも、至難の業ではないか。中村俊輔という稀代の名プレースキッカーがいなければ、おそらく実現は難しかったはず。横浜FMのストロングポイントを、再確認させられたゲームだった。
以上
2012.08.12 Reported by 小林智明(インサイド)
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