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【J2:第28節 愛媛 vs 徳島】プレビュー:サポーターにとって、その歓喜と絶望はロンドン五輪以上。愛媛も徳島も、目標に望みをつなぐための四国ダービーに臨む。(12.08.12)

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ロンドンオリンピックのサッカーは女子が2位、男子が4位で幕を閉じた。どちらもメダルをかけた戦いまでたどり着き、眠れぬ夜をすごしたサッカーファンも多いことだろう。また、愛媛のサポーターなら昨シーズン在籍していた齋藤学のプレーに一喜一憂する楽しみもあった。そしてもちろん、オリンピックには選手たちも注目している。「どの選手も基礎技術が高い。オリンピックを見ていると、自分の中でも向上できる要素を感じるし、日本代表は愛媛と戦い方が似ているところもあって参考になる」と語るのは有田光希だが、杉本健勇や扇原貴宏、酒井高徳らはU19日本代表候補で一緒になった同世代。こうした若い選手たちにとっては、自分の現在地と目指すべき場所を見つめ直すロンドンオリンピックだったに違いない。

ただ、そうした選手たちがまず立ち向かうべき場所が目の前のJ2。今節、愛媛と徳島は四国ダービーの舞台でしのぎを削ることになる。両チームのサポーターにとっても、この一戦は結果を最重視する一戦。負ければ、日韓戦の敗戦以上にダメージを受けるサポーターも少なくないだろう。特に、愛媛にとってはシーズン前半戦のアウェイで敗れた後に迎えるホームでのダービー。バルバリッチ監督は「最初の2失点はイージーにやられてしまった。あの負け方は今シーズン、もっとも簡単に負けてしまった試合だろう」と振り返るが、力を出し切れず敗れ去ったアウェイの戦いを繰り返すわけにはいかない。

「内容もよくなかったし、ダービーの借りはダービーで返すしかない」(前野貴徳)、「不完全燃焼に終わった試合。コンディションを整え、気持ちも上げたい」(浦田延尚)、「次はホームなので勝たないと。サポーターもそれを望んでいるし、勝てば絶対に勢いづく」(有田)と、選手たちもこの試合にかける意気込みは強い。

また、愛媛にとっては有田が指摘するようにシーズン後半戦でまだ勝利がない状況を好転させる意味でも結果が欲しいダービー。「このチームに今一番必要なのは勝つこと。いい方向に向かっていると感じているので、後は結果を出すこと」と村上巧がこのダービーで必勝を期すように、愛媛にとってはチームが自信を取り戻すためにもダービーの勝点3が持つ意味は大きい。「前回はカウンターでやられた。徳島は奪ったら前に入れてきたので、今回は奪われ方に注意をしたい」と村上は続けたが、やはりこうした大一番では先制点が試合の行方を大きく左右するだけに立ち上がりの攻防には注目したい。

その上で、愛媛が気をつけなければならないのは90分間を通じた戦い方。7月15日の水戸戦でアディショナルタイムに追いつかれてから、4試合続けて試合終盤の失点で勝点を失っている。その点に関してバルバリッチ監督は「リードをしている場面で、やってきたサッカーをやめてはいけない。守りに入ったり、ただ蹴って終わりにする時間帯があってはいけないし、90分間上手くいっていた時間帯のサッカーを続けようとすることが大事。放っておいて運がくるのではなく、運も手繰り寄せなければいけない」と指摘し、「選手たちには、より強い競争者としての気持ちをもつこと、コンスタントに力を発揮することを伝えている」とも語った。今の愛媛はチームの方向性が一貫している以上、後はそれをどれだけやり抜けるかが問われている。

もちろん、シーズン終盤になればどのチームもスタイルを確立し、そこからの上積みを目指している。徳島も前節こそ10人で戦う状況になり失点を重ねたが、守備を安定させ、勝点を積み重ねてきた。シーズン序盤は出遅れたものの前々節を終えて愛媛の順位も追い越し、12位まで這い上がってきた。今節はチームのバランスを取る青山隼が出場停止となることが痛手ではあるが、ここから先のリーグ戦はそうしたアクシデントを乗り越える力がなければ、さらに上の順位にはたどり着けない。そして、シーズン後半戦のダービーといえば徳島にとって苦い記憶となったのが昨年の対戦。その時は徳島のホームだったが、アディショナルタイムに追いつかれ、その後は昇格争いを勝ち抜けなかった。

そのことを思い出してみても、ダービーというのはシーズンの分岐点になることも多いカードだ。その勝敗によっては、残りのリーグ戦に大きな影響を与える。今回でいえば、両者はプレーオフ圏内を目指す上でこれ以上負けられない立ち位置にいる。勝てば再び上位への挑戦権を得ることができるし、負ければ目標が大きく遠ざかってしまう戦いになる。それだけに、今回のダービーも昨シーズンと同じ運命の分かれ道。両者譲れない戦いは、今夏で最も重要な一戦になる。

以上

2012.08.11 Reported by 近藤義博
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