8月の2週目に行われるこのJ1第21節。8月に入って早くも涼しさを感じさせてきた北海道札幌市の札幌ドームでは、現在勝点7で18位の札幌と、同38で首位に立つ仙台が対戦する。前回対戦は1−4のスコアで仙台が勝利しているカードだ。
ホームの札幌は前節、アウェイでC大阪と対戦して0−4で敗戦。3人の新外国人選手がデビューした前々節で名古屋に勝利し、C大阪戦で今シーズン初の連勝を果たすことができていれば流れも大きく変わった可能性もあるだけに痛い敗戦だった。岡山一成も「流れを変えるチャンスだっただけに、悔しい」と口にしている。
だが、その前節はスコアを見れば完敗ではあるが、立ち上がりから新加入のハモンを中心とした攻撃で主導権を握る局面が多かった。ハモンのスルーパスから決定機も生み出されていたため、そこでしっかり決めていれば展開も結果も大きく違っていたはずだ。
決めるべきところを、決められるか。サッカーにおいてこの部分は勝敗を分ける最大のカギと言っても過言ではない。実際に札幌もこの部分の詰めが甘く、シーズン序盤に流れを失ってしまっていた感が強い。前述したようにその「決めきれない」という課題は依然として残されているかもしれない。だが、前半戦と現在とで決定的に違う部分としては、ハモンが加入したことでチャンスの質、回数が間違いなく高まっているというところだ。順位こそ変えることは出来ていないが、その戦いぶりには明らかな変化が生まれていると言っていい。それだけに結果が欲しいところだ。
一方、敵地に乗り込む仙台は水曜日(8日)にヤマザキナビスコカップのF東京戦をアウェイで戦い、0−2で敗戦。第1戦との2試合合計でも敗れ、手倉森誠監督は「残念な結果になってしまった」と振り返っている。
確かに残念な試合だった。ホームでの第1戦を2−2で引き分けており、基本的にはアウェイでの第2戦は勝利が求められる状況。そうしたなかで前半のうちにDF田村直也が負傷退場してしまい、得点を取らなければいけない試合で戦術的ではない選手交代を、それも守備的なポジションで強いられてしまったのである。負傷は起こり得るものとはいえ不運と言えるだろう。「ゲームプランが薄れてしまったところは正直言ってあります」と指揮官も口にした。
ただし、結果的に試合を落としベスト4へも進むことができなかったが、「選手たちは連戦のなか、力を出し切ってくれた。負けて4強に進むことはできなかったですけど、得たものがあると信じて残りのリーグ戦にぶつけていきたい」と手倉森監督は語気を強める。この敗戦を、リーグ戦で飛躍していくためのモチベーションに変えていくつもりだ。
試合のポイントとしてはアウトサイドの攻防が挙げられるだろう。6月に行われた前回対戦では、仙台が素早いサイドアタックから多くのチャンスを演出していた。札幌としては、まずはそのプレーを封じないことには勝機は見えてこないだろう。ヤマザキナビスコカップから中2日という日程で北海道に乗り込む仙台には、どこかのタイミングでフィジカル的に厳しい時間帯が訪れると見ていい。そこをうまく札幌が突けるのか、それとも首位の意地、そしてプレーレベルがそれを上回るのか。
札幌の韓国人DF金載桓はこう話す。「首位のチームがいつも必ず勝つとは限らない」。そう、順位というのはあくまでも順位表の上での話。グラウンドのなかでは、いつだってフラットな状態でゲームがスタートするのだ。タイムアップ時にどういった結末を迎えているのか、楽しみにしたい。
以上
2012.08.10 Reported by 斉藤宏則
J’s GOALニュース
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