●ランコポポヴィッチ監督（Ｆ東京）：

「皆さんコンバンワ。本当に、ポジティブな印象を持っています。今日は結果だけでなく、内容と質も伴っていた。結果だけでなく、内容も評価できるゲームでした。先日やったリーグの浦和戦も大変タフな試合でした。その試合から間もなく行われたこの試合でＪリーグで首位を走る仙台相手に賢くシンプルにやるべきことをしっかりできたと思います。今日の試合に関しては、90分間主導権を握れたと思っています。浦和戦から引き続き、安定感も出てきたのかなと思います。今日の選手全員が自分の力を出し切ってくれたと思います。自分は選手の名前を挙げて誉めることはあまり好きではありませんが、今日の試合に関してはモリゲ（森重）、高橋の2人はその中でもすごくいいプレーを見せてくれました。ゲーム内容を振り返ってみても、我慢強く、シンプルに、そしてコンパクトに戦えた。リーグ戦で首位を走るクラブに対してそういう試合ができたことに満足しています。ピッチが悪い中でもつなぐサッカーができることも証明できたと思います。ピッチが悪いということは、逆に上手くない選手にとってはパスミスをしたときの言い訳になるので助かる選手もいたかもしれませんが」

Q:安定感が出てきた理由は？
「今日の試合に関しては90分間を通して気の抜けたプレー、怠慢なプレーがなかったと思います。失点につながるミスもなかった。今までの試合は相手に崩されてというよりも、自分たちのミスや、安易なボールロストによる失点が多かった。そういう部分では90分間集中して終わらせることができた。そこに安定感が出てきたと思います」

Q:あと3試合でタイトルを獲得できます。カップタイトルへの意気込みは？
「今、先のことを考えても意味がない。一つひとつ目の前の試合を全力で戦うことだけが大切だと思っています。その積み重ねが、後の結果につながると信じています。もうそこに尽きると思います。次のJ１リーグも、まずはレイソル戦のことを考えたい」

Q*後半も攻撃的に戦いましたが、0-0で終わろうという選択肢は初めからなかったのでしょうか？
「試合前にも話しましたが、試合前から計算するということがあまり好きではありません。たとえば、０−０でいいんだという気持ちでこの試合に入っていてはこの結果を引き寄せられなかったでしょう。引き分けでさえ終われなかったと思っています。それが私の考え方です。シーズンが始まる開幕前に、一つひとつの試合、目先の試合の試合を勝ちにいくという姿勢を見せると、サポーターの皆さんにも宣言しました。自分はまさにそのとおりの姿勢をこれからも貫いていきたいと思っています。今日のハーフタイムには、このまま０−０でいけば上に勝ち上がれないと思え、1点取って相手に勝利しなければ次にはいけない。そういう風に思えと選手たちにも言いました」

Q:エジミウソン選手、ルーカス選手は非常にパスを回そうとしていました。彼らと日本人選手との連係はさらに良くなるのでは？
「個人技が光っても効果的ではありませんし、結果は得られない。能力を持った選手がチームに貢献するプレーをするからこそ、いい結果が得られる。その2人もチームの一員としてコレクティブにプレーすることができれば必ず良いチームにこれからなっていくと思います。私はいつも選手たちに、チームの中で個を生かさなければいけないと言っています。自己中心的なプレーに走ったり、自分だけが輝けばいいと思ってしまうと、自分自身にとってもマイナスです。チームの中で自分を生かすことで、一番光るのだと選手には言っています」

以上