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【J1:第20節 新潟 vs 柏】レポート:矢野貴章の同点ゴールで追い付いた新潟は、数的不利をしのぐ粘り強さを、一瞬の隙を突いた柏は底力を。ともに好調の要因を形にしてのドロー(12.08.05)

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新潟と柏は1-1で引き分けた。前半45分、柏がカウンターからジョルジ・ワグネルのゴールで先制。新潟は後半18分、途中出場の矢野貴章がコーナーキックからヘディングを決めて同点に。その後、新潟は本間勲が退場し、数的不利に陥ったがしぶとい守備でしのいだ。

豪快な1本が新潟サポーターの歓喜を呼んだ。後半18分、新潟のコーナーキック。アラン・ミネイロが入れたボールは、ファーサイドへ。相手DFの後ろから体を伸ばした矢野が、懸命に頭で捕らえると、瞬時にゴールネットを揺らした。
後半13分、菊地直哉に代わってピッチに入った矢野は、ブルーノ・ロペスとともに最前線へ。その6分後に訪れたチャンス。「いいボールが入ってきた。ゾーンで守っていたので、思い切って飛び込もうと思っていた」。イメージ通りのゴールが窮地のチームを救った。

この6分後、本間がこの試合2枚目のイエローカードで退場。新潟は守備的な戦いを強いられた。その中でも矢野は、ロングパスに反応して裏へ飛び出しを狙うなど、一瞬の攻撃機会をうかがい続けた。数的不利の状況から結果的に勝点1。「今の状況で追い付けたのはよかった。でも、勝点3がほしかった」。矢野も満足感はない。ただ、「こういうチャンスで得点できたことは大きい」と手応えはつかんだ。

ドイツ・フライブルクから1年半ぶりに復帰した今季、下位に低迷するチームと同様に矢野も苦闘している。この試合まで出場は17試合ながら、9試合が途中出場。スタメンは5月26日の第13節・柏戦が最後。ピッチいっぱいに走り回る爆発的な運動量は影を潜め、プレーそのものも小さくまとまったものになっていた。本職のFWではなく、サイドハーフで起用されることが多かった。
この試合、途中出場とはいえFWで起用された。起点作りと前線での運動量、そして高さを求められる中、持ち味の一端を発揮した。「貴章のコンディションはよくなっている。ハードワークをしなかったら普通の選手。そこができるようになったきた」。柳下正明監督は言う。矢野も「これを続けて行くことが大事」。強敵相手にドローに持ち込んだ一発は、自身の完全復活への大きな一歩になった。
もっとも、矢野が本領を発揮できた時間帯はわずかだった。数的不利に陥ってからは、守備を固め、カウンターを狙う状態。20分以上の時間のほとんどを守備に割いた。そこをしのぎきったことで得た勝点1でもあった。

「10人になっても落ち着いていた。危ない場面はなかった」。GK東口順昭はチーム全体の集中力を感じていた。同時に「あの失点だけ。あそこだけ集中を欠いてしまった」。前半45分。藤田征也が負傷し、ピッチに倒れこんでいる間、全体の足が止まった。その隙を突かれてカウンターから失点した。「ああいう場面をなくさないと」(東口)。奮戦、健闘はした。だが、今後の上昇のために反省は忘れなかった。
柏は隙を逃さずに先制した。ボールを拾った大谷秀和が一気にドリブルで持ち上がって前線にパス。そこにあわせてスピードアップのタイミングを計っていたジョルジ・ワグネルが、GKの飛び出しを交わしてねじ込んだ。
ただ、前半のチャンスはこの場面だけ。ジョルジ・ワグネル、レアンドロ・ドミンゲスに対して複数で徹底マークしてくる新潟の守備に手を焼いた。連動性を失い、個人技でゴールに迫る場面が多かった。
後半、数的優位に立っても決勝点は奪えなかった。もっとも、ネルシーニョ監督は「得点はできなかったが、追い付かれた後も慌てずにプレーしていた。引き分けには満足している」。思い通りにならない状態からでも先制し、相手に勢い付かれる流れになってもリードを許さなかった。良いとは言えない内容でも、最低限の勝点を取りきる底力を見せた。

新潟はこれでリーグ戦5試合負けなし。ただ、次節は本間、矢野、ブルーノ・ロペスの3選手を出場停止で欠くことに。勢いだけではない、本当のチーム力が試される。連勝が2で止まった柏は微調整を施してホーム戦を迎える。
負けなかった一戦を生かすことが次節の課題になる。

以上

2012.08.05 Reported by 斎藤慎一郎(ニューズ・ライン)
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