今日の試合速報

J’s GOALニュース

一覧へ

【J2:第27節 千葉 vs 栃木】プレビュー:千葉は『堅守速攻』で6連勝中と勢いのある栃木のカウンター攻撃にうまく対応し、リズムの変化がある攻撃で連勝を狙う。(12.08.05)

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
首位に立って迎えた第25節甲府戦に0−1で敗れた千葉は、もちろん勝利は目指すものの前節(第26節)の岡山戦は連敗阻止を最低条件に臨んだ。全体をコンパクトにして試合を優位に進めた前半、右サイドバックのDF大岩一貴、右サイドハーフのMF大塚翔平とパスをつなぎ、ゴール前のやや右寄りに入った左サイドハーフのMF兵働昭弘がボレーシュートを決めて先制。大岩が単純にクロスを入れるのではなく、ボールコントロールに独特のリズムを持つ大塚のワンクッションがあってこそ生まれたといえるゴールで、スコアレスドローだった前回対戦では最後まで崩せなかった岡山の堅守にリズムの変化で穴を開けた形だった。だが、後半、普段から「ピッチでは弱いところは絶対に見せたくない。見せるくらいなら試合に出ないほうがいい」と語り、よほどのことがなければ負傷してもピッチ上で痛がる姿を見せないGK岡本昌弘が負傷交代。岡山の反撃にピンチとなる場面もあったが、交代出場のGK櫛野亮をはじめ守備陣の奮闘もあって無失点で勝利を収めた。

栃木は、第21節から松本、山形、鳥取、町田、富山に勝って5連勝で迎えた前節(第26節)で水戸と対戦。両チームがしっかりと守備ブロックを作り、ボールを奪うと素早いカウンター攻撃で得点を狙う戦い方で、思うようには多くの決定機を作れなかった。だが、後半にMF菊岡拓朗が素晴らしい精度の直接FKで先制ゴールを奪取。その後は栃木が『一枚岩』ぶりを発揮して水戸の反撃を無失点に抑え、クラブ新記録の6連勝で第26節終了時に6位の山形に勝点差3に迫った。6連勝中の失点は富山戦の1点のみで、その試合でもゴール前の近い距離から連続6本でシュートを打たれても体を張って防ぐなど、粘り強い守備が光った。堅守速攻で『1点を取って守りきる』栃木らしさが完全に復活している。

千葉が栃木の堅守を崩すには、同じリズムで左右にパスを回すのではなく、緩急やパスの方向に変化をつけて相手の守備のリズムを崩す必要がある。また、前線でボールを収めて味方が攻め上がる時間を作り、そこから効果的にパスを散らす変化も望まれる。前節は千葉加入後初スタメンで調子を上げつつあるFWリカルド ロボにとって今節は古巣との対戦。そして、1−2と逆転負けを喫した栃木との前回対戦(第6節)では先制ゴールを奪ったものの、その後のPKをGKにセーブされて決められず、試合後には悔し涙を流して「栃木戦は自分のせいで負けた」と言い続けていたFW藤田祥史には、雪辱を果たしたい一戦だ。栃木のマークは厳しいが、彼らの奮闘に期待したい。また、栃木のカウンター攻撃は脅威であるだけに、中盤でのイージーミスでのボールロストは避けたい。

守備では、栃木のカウンター攻撃をいかに止めるかが重要だが、ペナルティエリア前でファウルを犯すと栃木の菊岡の見事な直接FKの射程距離の範囲内になる。ファウルを犯さずに栃木のパスの方向を外へ、そしてできるだけ後方へ向かわせるような賢い守備をしたい。また、前節は得点がなかったが、第23節から3試合連続ゴールのFW廣瀬浩二のスピーディーな飛び出しと思い切りのよいシュートは十分な警戒が必要。さらに、第25節で先制ゴールをアシストし、前節は先制点の直接FKにつながるファウルを受けた場面でFWサビアに効果的なパスを入れた左サイドバックDF菅和範の攻撃参加も要注意だ。

今節の最低条件は、J1昇格争いのライバルである栃木の連勝を止め、連勝すること。過去2シーズンはリーグ後半戦には対戦相手に対策を講じられて苦戦し、失速した。今季こそは後半戦に成長して強さを発揮し、勝ち続けることがJ1昇格につながる。

以上


2012.08.04 Reported by 赤沼圭子
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

テレビ放送

一覧へ

FIFAワールドカップ・アジア最終予選
2024年10月15日(火)19:35 Kick off

旬のキーワード

最新動画

詳細へ

2024/10/14(月) 00:00 ハイライト:松本vs金沢【明治安田J3 第32節】