まず始めに、松田直樹のことを触れないわけにはいかない。
2011年8月4日――。あの悲しい出来事から1年経った。そのことについて反町康治監督は、「(選手たちは)アンタッチャブルというか、触れないところはある。気持ちの整理がついていないのでは」と述べた。あまりにも早すぎる別れを直視出来ないのも当然だ。それでも多くのサポーターのために、そしてプロとしてのプライドのために選手たちは前を向いている。それは「(愛媛戦が)8月5日だからというだけではなく、毎試合120%を出している」と言う鐡戸裕史の言葉に全て集約されている。
チームの状況は良い。上位クラブとの対戦が続いた7月の5試合を2勝1敗2引き分けと、勝点を着実に積み上げることに成功、順位も15位に上げた。原動力はやはり得点力が上がっていることだろう。数字を見れば一目瞭然。前半戦は21試合で13得点に終わっていたが、後半戦に入ってから5試合で9得点。「決定機が増えている」と指揮官も手応えを見せるように、今まで以上に攻撃が厚みを増し、アタッキングサードで勝負が出来る回数が多くなっている。1トップ2シャドーは試合を重ねるごとに連動性が高くなり、両サイドも大胆に前へ仕掛けることが出来ているのは、日々のトレーニングや厳しい試合を経ての積み重ねだろう。対する愛媛は後半戦5試合で4敗1引き分けと、紙一重のゲームはしているもののなかなか結果に繋がっていない。特に持ち味である守備の面に若干の綻びが見られており、勢いはホームチームにあると見ていい。
とはいえこの試合は難しい展開を余儀なくされるだろう。まず、3バックの一角として不動の地位を築いていた飯田真輝が、警告累積で今節と次節の2試合が出場停止となる。そして何より、愛媛とは前半戦(第4節)で対戦しているが0-3と大敗。結果はもちろん内容も反町監督が「今季で一番良くない試合」と認めるほどのものであった。苦手意識とまではいかずとも、多少のやりにくさを感じてもおかしくはない。そこで期待を寄せたいのは2名の新加入選手だ。今週、松本は新たな新戦力を迎え入れた。まず清水からMF橘章斗を、そして岡山からDF一柳夢吾をそれぞれ期限付き移籍で獲得したのだ。「橘は両サイドが手薄ということもあり、そこをカバー出来る選手を求めていた。一柳は試合にも出ておりフィジカルには問題ない。早くチームの戦術になじんでくれることを期待したい」と指揮官から大きな期待を寄せられる両選手。「チームが勝つために全力を尽くしたい」(一柳)、「出場機会を求めていた。多少不安はあったが『絶対やったる』という気持ちが強い」(橘)と新天地で意欲十分の2人が、チームの起爆剤となることを期待したい。
「チームが一丸となっているところを、天国で見てもらえれば」(反町監督)。多くの人の様々な想いが重なり合う今節。熱い夜となりそうだ。
以上
2012.08.04 Reported by 多岐太宿
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