前節、浦和は新潟と0−0で引き分け、これで9試合負けなしとなった。試合後、ミハイロ ペトロヴィッチ監督が「昨シーズン、最後の試合で我々は負け、甲府が負けてくれたことで残留が決まった。そういうチームが非常に安定した戦いを今、見せることができています」と胸を張ったように、今の浦和は名伯楽のもとで勝点を安定して稼げるチームになっている。
今シーズン、浦和はヤマザキナビスコカップを含めて磐田とは2回戦っているが、1度も勝っていない。2010年からの対戦成績を見ても公式戦では1勝3分4敗と分が悪いだけに、ここで磐田を倒すことができれば、浦和は自信をさらに深めることができるはずだ。
磐田は前からプレスをかけてボールを奪いにいけるチームだ。浦和と対戦した今シーズンの2試合でも前からボールを奪いにくることが多かった。今回の試合でも前からプレスをかけてくる可能性は高い。
パスをつなぐスタイルの浦和からすれば、前から取りにきてくれた方が攻撃を仕掛けやすいという側面はある。だが、磐田のプレッシングはJリーグでも屈指のレベルにある。プレスの網をかわせればチャンスは広がるが、引っ掛かってしまうと手痛い打撃を受けることになりかねない。
「もちろんつなぎながら、穴ができたらそこを通していくのが一番。でも、取られて失点という場面を作られるくらいなら、取られそうになったら前に蹴って、守備から入って、攻めてきたらカウンターというのもある」と柏木陽介が言うように、リスクマネジメントが求められる試合になるだろう。
ただ、磐田もずっと前からプレスをかけてはこないはずだ。この暑さのなかで90分間ボールを追いかけ回せば、途中でガス欠を起こす。ブロックを作って守る時間帯も出てくるだろう。その時、浦和が得意のパス回しから相手の守備を崩せるかどうか。浦和はブロックを作られると攻めあぐねる傾向があるが(それは浦和に限った話ではないが)、今週の練習では縦パスをチームとしてどう引き出すかという工夫を指揮官がレクチャーする場面もあった。その成果が出るかどうかはこの試合の注目ポイントになる。
磐田はJ1リーグで最多得点を誇る攻撃力の高いチームだ。とりわけクロスからの攻撃は非常に強力だ。「ジュビロの総得点を見れば、クロスからが5割を占めているので注意したい」と槙野智章も警戒するように、クロスへの対応が重要になってくる。
浦和はトレーニングの賜物でクロスからの失点は減少しているが、磐田には「日本でもナンバーワンのサイドバック」と梅崎司が称える駒野友一という一流のクロッサーがいて、柏木が「日本一のFWだと思う」と絶賛する前田遼一というトップクラスのフィニッシャーがいる。さらに、ケガで欠場する可能性もあるが、山田大記という優れたサイドハーフもいる。浦和は他の試合以上に磐田のサイドアタックに対して注意を払う必要がある。
今回の一戦は浦和にとって大きな節目となる可能性がある。リーグ戦通算観客数1,000万人まであと36,193人に迫っており、磐田戦でJリーグ史上初の快挙達成を狙っている。お祭り男の槙野は「ホームが2試合続くので、その間に達成できると思うけど、早く達成して喜びたい。パフォーマンスも考える」とニヤリ。28日の埼玉スタジアムを勝利と記録達成の2つの歓喜で彩りたい。
以上
2012.07.27 Reported by 神谷正明
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