栃木がクラブ初の5連勝を飾った。FW廣瀬浩二が決勝点となる3試合連続ゴールを挙げ、持ち味の守りでも富山の猛反撃をしのぐ粘り強さをみせた。8位のままだが6位とは勝点4差、2位にも同6差まで詰め寄った。
この日のハイライトは後半27分。1点を追う富山がゴール前の混戦から7本のシュートを立て続けに放った。MF大西容平からFW平野甲斐へのクロスが起点。こぼれ球を次々に拾ってネットを揺らそうと試みるが、栃木守備陣の壁にはね返された。
FWソ・ヨンドクとFW木本敬介のシュートはGK武田博行が防ぐ。MF朝日大輔がスライディングで押し込もうとするがDF大和田真史がクリア。直後にソ、MF木村勝太、木本が連続して狙うがDF當間建文とDF菅和範が体を張って得点を許さなかった。
後半33分には木村が胸で落として朝日がカウンターで抜け出したが再びGK武田が好セーブ。4試合連続の無失点もうなずける、執念を感じさせる守りだった。松田監督は「怒涛の攻撃を受けてもシャットアウトできた守備は評価できる。1−1になったら試合が分からなくなっていた。あそこの守備はうちらしさも出たし、あれがあったから勝てた」と勝因に挙げた。
決勝点となる廣瀬の追加点はその後の同38分。高く上がったクリアボールをFW棗佑喜が頭で競り勝つ。呼応して動き出していた廣瀬にぴたりと合い、飛び出してきたGKを交わして流し込んだ。「棗が絶対に勝つと思っていた。『ここに出してくれ』と意思表示し、GKにも競り勝てた。DFが戻ってきたのが見えたが、こっちが冷静になれば相手は的が絞れなくなると思っていた。すごく落ち着いて決められた」と振り返った。
廣瀬は1シーズンの自己最多を更新中の7点目。前半から2度のビッグチャンスをつくり出すなど好調ぶりが際立つ。昇格するためには一歩も引けない勝負の夏に頼もしいけん引者が現れた。次節(7/29@栃木グ)はホームに戻って北関東ダービーの水戸戦が待つ。
富山の安間貴義監督は「ゲーム内容と失点の仕方が比例しない」との表現で勝負を分ける結果となった2点目の失点を悔やんだ。それまでの頑張りに似つかわしくないほどあっさりと失点してしまう。苦戦の要因となっている今季の傾向だ。失点の2手、3手先のミスを反省して修正に取り組んでおり、今回も「しっかりオフサイドラインを上げていたので、(無理にクリアしようとせずに)まわりの選手がひと言「流せ」と指示すればよかった。声を掛け合うところの大事さは意識させたいと思う」と語った。
約7カ月ぶりにホームのピッチに立った朝日は「勝てない時にも足を運んでくれているみなさんのために早く勝利をプレゼントしたい」とのコメントを残した。この日もスタジアムに来場したサポーターの多くは開幕当初から喜怒哀楽を伴にしてきた人たちだろう。だからこそ、はがゆさと同時に、攻撃で久しぶりにみえた躍動感に今後への希望も感じたのではないか。北陸地方は梅雨明けし、この1週間でチームの選手、スタッフの顔は一段と黒さを増した。次節・横浜FC戦(7/29)もホームゲーム。10試合ぶりの白星を目指す。
以上
2012.07.23 Reported by 赤壁逸朗
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