前座試合として開催されたクラブ創立10周年記念&高田保則引退試合「ザスパ草津オールスター対芸能人チームTHEミイラ」は、主役だった高田保則がハットトリックを決めるなど最高の盛り上がりを見せた。今季2番目に多い6868人の観客で埋まったスタジアムからパワーをもらってゲームに入った草津だったが、町田に先制を許す苦しい展開。終了間際に同点に追いつくことに成功したが、課題が残るゲームとなった。
オールスター戦を終えたOB選手がスタンドで見守る中、草津はキックオフと同時に町田へ襲いかかる。ゴールへの意志をみせるチームは町田を押し込むと、7分には右クロスに飛び込んだ林勇介、9分には林勇介からのパスを受けた遠藤敬佑がチャンスを迎えるがゴールネットを揺らすことができない。
序盤のチャンスを逸した草津はその後もパスを丁寧につないでゴールへの道筋を探るが、決定機を演出できずにゲームはしだいに落ち着いていってしまう。そして前半30分すぎからは前への推進力を増す町田が草津守備陣を押し込むシーンが増えて行く。そんな矢先にアクシデントが発生する。41分、副島監督が線審への異議で不運な退席処分。草津は、指揮官不在で残り時間を戦うことを余儀なくされる。
「後半はスペースと時間が生まれる。攻撃のスイッチを入れていこう」というハーフタイムのアルディレス監督のコメント通り、草津は後半の主導権を町田へ譲ってしまう。そして57分、町田のスローインから右サイドを突破されるとバイタルでボールを自在に回されて守備が混乱。最後は左サイドを駆け上がってきた三鬼海をフリーにしてゴールを許す。
後がなくなった草津は、失点直後の60分にリンコンとヘベルチを同時起用。前線にパワーを加えて力ずくでゲームをひっくり返しにいく。努力が実ったのは終了2分前の88分。リンコンのスルーに合わせて抜け出した金成勇が相手DFに挟まれPKのホイッスル。それをリンコンが確実に決めて同点でゲームを終えた。草津はメモリアルマッチで最下位クラブに負けるという最悪の結果だけは免れた。
6試合ぶりにゴールを決めた町田は14試合ぶりの勝利を目前としながら勝点3を奪うことができなかった。ゲーム序盤こそ押し込まれたもののそれ以降は最終ラインからのポゼッションをベースにゲームを支配した。内容的には町田が勝っていた。アルディレス監督は「ミッキーマウスがやってきてゴールを決めてくれたが最後はPKでドローとなった」と、悔しさをユーモアで隠すようにしてスタジアムをあとにした。
草湯は土壇場で同点に追いついたことは評価できるが、90分間トータルでみれば物足りなさは否めなかった。オールスター戦に出場した往年の選手たちが個性溢れるパフォーマンスでスタジアムに熱気を呼び戻したのに対して、草津の選手たちは個性がピッチに埋没。監督代行の依田コーチが「引き分けだったがサポーターを満足させられる内容ではなかった」と語ったが、ゴール以外でスタンドを沸かせるプレーが少なかった。
在籍8年目となるベテラン櫻田和樹は「一緒にプレーした先輩たちは結果以上に熱いものがあった。僕らはそういう部分をもう一度思い出さなければいけない」と振り返った。前座試合でのスタジアムに響いた歓声をクラブや選手がどう感じたか。草津の歴史を築いた選手たちと多くのサポーターが集った10周年記念のオールスター戦は、クラブのあり方を考える意味で意義あるゲームとなった。
以上
2012.07.23 Reported by 伊藤寿学
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