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【J2:第25節 徳島 vs 北九州】レポート:終盤に追い付くも、徳島は厳しい内容…。逆に北九州は内容を見せながら勝利を取り損ねる。(12.07.23)

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徳島は追い込まれた土俵際で粘り腰。タイムアップが間近に迫った85分、ホームの意地を見せて同点に追い付いた。リードを許したまま押し切られることなく、1つだけとは言えしぶとく勝点を拾ったその結果には、確かに次へ繋がる部分もあると言っていいだろう。
しかし、その同点弾がジオゴの個の能力によるものだったことは明らか。さらにそれ以外の展開へ目を向けても、チームに組織としての連携や連動はほとんど感じられず、攻守とも非常に苦しいものであったと言わざるを得ない…。内容的なところで言うと、この一戦の徳島は残念ながら次節へ持ち込んではならない戦いをしてしまった。

そしてそのマズい内容の元凶となっていたのは間違いなく、選手たちの距離感の悪さだ。それがあったため徳島のボール回しは窮屈になったり、逆に遠くへの難しいものになったり。チームは前半から安定したパスワークを行うことが全くと言っていいほど出来なかったと言えよう。またそれは最前線へのサポート面においてもハッキリ出てしまっていた。初先発の新戦力・アレックスとドウグラスで組んだ2トップへくさびを打ち込んでも、いい位置で落としを受ける次がおらず、組み立てが効果的に続かなかったのである。

さらに距離感の悪さは安定感を増していたはずの守りにも悪影響を及ぼす。それによって前節まで形成出来ていたかなり隙のない守備ブロックがまるで嘘のように、幾度となく縦パスを通され、北九州の池元友樹や端戸仁らにブロックラインの間でボールを受けられた。その上、最も締めておかなくてはならないバイタルエリアでもその問題を見せてしまったことにより、徳島はいっそう厳しい戦況を招いてしまう。前半からその場所を何度も使われヒヤリとするシーンを作られていたのだが、折り返し迎えた53分ついにそこを突かれる形から端戸に先制点を決められてしまったのだ。そのシーンを振り返れば、花井聖はひとつ前のパスを出した新井涼平へまるで寄せられていなかったし、フィニッシュした端戸には不思議なほど誰も着いていなかった。

ただそのような徳島も、小林伸二監督が交代カードを切ってからはやや持ち直したように思われる。特に花井に替わって濱田武が入ったところから全体のバランスが徐々に改善。それを物語るようにチームは北九州の縦パスを狙ってインターセプト出来るようになっていった。すると選手たちの動きにも活性とリズムが生まれ始め、ようやく試合終了間近に途中投入されていたジオゴの同点ゴールを導き出すことに成功したのである。

こうして何とかドローには持ち込んだ徳島。だが、冒頭で述べた通り、今節の内容は決して次のゲームへ持っていくべきものでない。熊本の地へ乗り込むまでの1週間のうちにチームとしてこの戦いを猛省し、話し合い、組織的な解決を何としても図らなければ。
それともうひとつ、新戦力・アレックスのよりよい活かし方を作っていくことも徳島には急務となろう。初登場のホームの舞台で開始間もなく決定機を外してしまい「あのことは試合中、そして今でもずっと頭の中から離れません」と試合後責任を感じていた背番号26だが、その能力の高さに疑いの余地はない。「トップがいいのか、サイドがいいのかということも考えなくてはならない」と指揮官もポジション的な悩みを語っていたが、それも含め徳島としては彼の力を最大限に引き出して上手くチームの上積みとし、浮上へのパワーに繋げていきたいところである。

対して勝利し損ねた感の残る北九州に関して言うと、もちろん2戦連続で喫した終盤の失点は深く受け止めなければならない。勝負の最後の詰めをし切れなかったばかりに、続けて非常に苦い現実と向き合うことになったのだから。とは言え、「90分プラスアディショナルタイム含めて自分たちが出来ることをやり続けた(三浦泰年監督)」戦いはチームとして成熟へ向かっていることを強く感じさせた。それだけにそうしたいい部分をこれからも継続しつつ、目の前の課題をひとつひとつクリアしていけば、きっと北九州はいっそうハイレベルな組織に仕上がっていくに違いないだろう。その成長に注目しておきたい。

以上

2012.07.23 Reported by 松下英樹
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