試合の入りで上回ったのはヴァンフォーレ甲府だった。「いいところでボールを奪い、ショートカウンターをするシーンがたくさんあった」と山本英臣が語るように、甲府は序盤からチャンスを量産。10分にはダヴィの突進から、井澤惇がこぼれ球をシュート。12分には永里源気のラストパスからダヴィがシュートと、“ゴールまであと一歩”の決定機が続く。
甲府の先制は16分、山本英臣が相手のクリアを1タッチで前線に当て、井澤惇は素早く左に開く。ダヴィがエリア内に抜け出し、彼らしい突進から強烈な左足シュートを叩き込んだ。「前半20分くらいまでは、彼らの方が上回ってました」と、町田のアルディレス監督も認める圧倒的な攻勢だった。
しかしその後はFC町田ゼルビアがボール保持、シュート数で上回った。19分に北井佑季、33分には藤田泰成のミドルが枠を捉えている。甲府も35分に山本英臣のFKから、柏好文がセカンドボールをフリーでシュート。町田DFにブロックされたが、決定的な場面だった。
この時間帯をどう“解釈”するかで、両監督の意見は分かれる。甲府の城福浩監督は「ほとんど(町田の)決定的シーンは無かった」「我々のカウンターで決定機を作ったシーンが、いくつもあった」と口にする。一方でアルディレス監督は「失点した後から尻上がりに良くなってきて、後半は自分たちのゲームになりました」と見る。
“どちらが優勢だったか?”という判断は置くとして、チャンスは両チームにあった。町田側でよく絡んでいたのは平本一樹で59分、62分、71分にシュートを放っている。甲府も66分、左サイドの細かい崩しから狙ったダヴィのシュートはGKの正面。一番決定的だったのは79分の場面で、山本英臣の浮き球から三幸秀稔がエリア右に落とし、高崎寛之はフリーだったがシュートを相手CBにブロックされた。甲府は三幸、高崎と後半から入った選手が好機に絡みつつ、スコアは1-0のまま動かせない。
町田は74分、FC町田ジュニアユース出身の元日本代表・戸田和幸が大歓声を受けて今季初登場。CB起用ながら「攻めのところで色をつけるのをイメージして入りました」という意図が、少しずつピッチに反映されていく。83分にも負傷から11試合ぶりに復帰したキャプテン、勝又慶典が登場。DFとの駆け引き、背後への動き出しなどで流れを作る。
“最後の10分”については、城福浩監督も「皆さんの印象通りです」と町田の攻勢を認める。94分の決定機は劇的だった。戸田和幸が右スローインを受けに攻め上がり、エリア内に折り返す。太田康介は至近距離からいい体勢でヘッドを放つ。しかしシュートは左ポストに弾かれてしまう。
試合は1-0でタイムアップ。甲府は昇格に向けて、勝点3という「最低限の目標」(城福浩監督)を手に入れた。町田は戸田和幸の初出場、薗田淳と勝又慶典の復帰と明るい材料こそあったが、如何せんゴールが遠い。4戦無得点、12戦勝ち無しで最下位に留まり、21位富山との勝点差は3に開いた。
以上
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