ここに来て勝点を着実に積み重ね始めてきた岐阜。前々節の町田との戦いでは、ホームで1-0で勝利すると、前節のアウェイ甲府戦では0-0のドロー。失点が着実に減ったことで、勝点を取る確率が高くなってきた。
岐阜にとって今節の相手の熊本はJ2昇格の同期。順位的には岐阜より上におり、現在は5戦負けなしの3勝2分けで絶好調。同期決戦は非常に面白い戦いになりそうだ。
岐阜はU-22日本代表の遠征で廣田隆治が不在なのは痛いが、守備は服部年宏と李漢宰のベテランダブルボランチを中心に、非常にバランスが取れている。この2人が戦況を的確に読み分けて、巧みなポジショニングを見せ、両ワイドの攻撃を中心にショートカウンターを仕掛けて行く。得点力はまだまだ課題が多く残るが、行徳浩二監督がチーム立ち上げからコツコツと積み上げてきた、まず失点をしないことを実行できる土壌が出来たことは、チーム作りの段階として歓迎をすべきことだ。
だが、熊本も非常に安定した守備から、巧みなサイドアタックを繰り出してくるチーム。前節の千葉戦では、中央の人数を増やし、両サイドバックを上げて来る千葉に対し、矢野大輔と廣井友信の両CB、養父雄仁と原田拓のダブルボランチが、中央に強固なブロックを形成し、千葉の自由を奪うと、ボールを奪っては、西森正明と片山奨典の両サイドアタッカーを走らせて、巧みに両サイドバックの裏のスペースを突いた。そして、試合終了間際にFW武富孝介の決勝弾で、1-0の勝利。チーム全体としての力強さを見せた一戦であった。
岐阜にとって、いかに熊本のブロックを切り崩すか。そして原田という正確なキックを武器に持ち、巧みな展開力を見せる選手をどうつぶして、サイドのスペースを突かせないか。攻守におけるこのポイントを実行するには、やはりダブルボランチがうまく機能するかどうかにかかっている。ただ、ここ数試合、服部と李にかかる負担は大きく、これから夏の戦いを考えると、コンディションなどの不安が生じてくる。ゆえに、前々節の町田戦で決勝ゴールを決めたFW佐藤洸一、トップ下の樋口寛規の前線のコンビが、いかに守備の急先鋒としてうごき、いかに高い位置で起点を作ることが出来るか。ボランチを高い位置でプレーさせることが出来れば、負担を軽減できるし、中盤で主導権を握ることが出来る。熊本のストロングポイントの攻撃力を消し、岐阜のショートカウンターをはめさせられるか。同期対決を制するには、質の高いサッカーが求められる。
ピッチ外でのクラブを取り巻く環境に変化があり、クラブ自体もこれからさらなる変化が求められている今。一番の起爆剤は何よりもピッチで戦う選手たちの躍動と奮起であることは間違いない。同期決戦を制して、クラブの更なる発展への布石に。行徳監督がコツコツと積み上げてきたチーム作りを、披露していく時期に差し掛かっている。
以上
2012.07.07 Reported by 安藤隆人
J’s GOALニュース
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