富山は後半戦最初のホームゲームで7試合ぶりの勝利を目指す。前節の引き分けでみえた復調の兆しを本物にして21位からの浮上を期す。前半戦を首位ターンした山形は前節の負けで4位に後退した。引き続きやや苦手とするアウェイ戦になるが連敗は許されない。
富山は前節の大分戦を1−1で引き分けて連敗を4で止めた。連敗中は「ミスや負けることを恐れてプレーが消極的になっていた」と安間貴義監督。チーム戦術の原点であるハードワークの徹底を強く意識することで不振からの脱出を図った。前からボールを奪いにいく、ボールホルダーを追い越してパスコースをつくる、ボールを失っても素早く守りに転じる。それらを愚直なまでに繰り返すことで、攻めでも守りでも前へ前へと打って出ていく富山らしいアグレッシブさとリズム感を取り戻したのだった。
MF平出涼は「これまでは寄せてはいても、そこで止まってしまう感じだった。(大分戦は)ボールに対してしっかり寄せるだけでなく、足を出して奪いにいくところまでできていた」と振り返る。安間監督は「1人の目覚めが全員の目覚めにつながる。富山として正しいサッカーをやれば相手は嫌がるし、よいゲームができる」と話した。不調に陥った時、態勢を立て直すために戻る場所があるのは強み。しかし今季はリセットした後が続かず、再び調子を崩してしまう。これからという時に負傷者が出てしまう不運もその原因だが、今回はもう足踏みするわけにはいかないだろう。
山形は前節、栃木に0−1で敗れた。前半15分にオウンゴールで失点。守りを固めた栃木を崩すだけの決め手を繰り出すことができず、開幕戦以来の完封負けを喫した。最近5試合は1勝2分2敗でややペースダウン気味。今季はまだ連敗を経験していないが、今回はホーム戦(8勝2分1敗)に比べて成績のよくないアウェイ戦(4勝3分4敗)でもある。踏ん張りどころと言えるかもしれない。
第8節(4月15日)の対戦では山形が1−0で勝利を収めた。前半アディショナルタイムにCKをDF西河翔吾がヘディングで決めて先制し、後半は次々に決定機をつくり続けて押し切った。
富山は、山形の強力な3トップに粘り強く対応したにもかかわらず、セットプレーであっさりと決勝点を許した。勝負どころでの弱さを露呈した前半戦を象徴する試合のひとつだった。雪辱しなければならない。前回のように相手の3トップと2列目の流動的な動きをしつこくマークしつつ、パスの出どころであるMF宮阪政樹やDF石川竜也にプレッシャーをかけ続ける必要がある。富山のハイプレスを嫌って山形が大きな展開を多めに交えることが予想されるが、アップダウンを繰り返して根気強く対応したい。
山形でチームトップタイの6得点を挙げているFW中島裕希は富山一高OBで高岡市出身。仙台に在籍した09年には富山で行われた2試合でいずれも決勝点を奪っている。一方の富山は4月22日の第9節・大分戦を最後に1試合で2点以上挙げたことがなく、ゴール前で輝きを放つヒーローの登場が待たれる。3年ぶりに故郷に凱旋する中島と彼を上回るカターレ戦士の奮闘を期待しよう。
以上
2012.07.07 Reported by 赤壁逸朗
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