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【J1:第17節 浦和 vs 鳥栖】プレビュー:浦和は課題を克服して勝利を収められるか。鳥栖は苦手のアウェイで白星を狙う(12.07.06)

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浦和はここ7試合負けなしと着実に勝点を積み重ねているのは間違いない。ただ、7試合の内訳を見ると2勝5分と引き分けの数が非常に多く、勝ち切れないという印象も強い。

実際、引き分けた試合を見ていくと、スコアレスドローに終わった仙台戦を除く4試合で一度はリードを奪っておきながら追いつかれている。前節のC大阪戦でも見事なコンビネーションから鈴木啓太のゴールで先制しながら、勝利目前の後半アディショナルタイムに失点して“勝点2”を落とした。

課題はハッキリしている。「追加点を取れていない。2点、3点を取りにいく姿勢が大事」。槙野智章がそう言い切ったように、浦和は相手を突き放すゴールがなかなか取れていない。以前から柏木陽介が「リードした後に前へ行く勢いがなくなってしまう」と指摘しているが、浦和は優位に立つとバランスを意識しすぎるのか、前に行く力が弱くなる傾向が続いている。

C大阪戦でもそういった流れが見られた。リードしていた浦和は守備の安定を意識しながらチャンスを探っていたが、その姿勢がC大阪戦に勢いをもたらし、かえってオープンな展開になってしまった。劇的な同点弾は、柿谷曜一朗、清武弘嗣、キム ボギョンといったリーグ屈指のタレントを擁するC大阪の高いポテンシャルのなせる技とも言えるが、浦和の戦い方にも一因はある。後半のシュート数は浦和の1本に対し、C大阪は8本を数えた。あれだけ危険なシュートを打たれては、いつ綻びが生まれても不思議ではなかった。

鳥栖戦に向けて槙野は「もっと前からプレスをかけて、DFラインも上げて、前で潰せる形を取らないといけない」と話す。リードを奪うことができたとしても消極的にならないことが大事になってくる。浦和は公式戦ここ10試合でわずか1敗しかしていないが、その1敗を喫した相手が鳥栖だ。6月6日に行われたヤマザキナビスコカップで対戦し、代表で離脱していた槙野を除いたベストメンバーで臨んだが、1ー2で黒星を喫した。

鳥栖は非常に統率の取れたチームだ。「一言で言うと、走って戦うチーム。チーム全体で戦っている印象がある」とは槙野。攻守の切り替えがスムーズで、とりわけボールを失った後の帰陣が速い。中盤と最終ラインできっちりとブロックを作り、陣形をコンパクトにしてスペースを消してくるので、浦和としてはボールを持ったら素早く攻め切りたい。いったん守備を整えられると、そこから切り崩していくのは容易ではないし、中途半端な形でボールロストしてピンチを招くのは避けたい

攻撃面では豊田陽平にボールが入った時にスイッチがオンになるので注意が必要だ。「鳥栖は組み立てるのが難しくなるとロングボールを使って、11番(豊田)が起点になる」とマルシオ リシャルデスも警戒する。豊田は空中戦に強いだけでなく、ポストプレーもうまい。体を張って足元にボールを収めることもできるが、絶妙なところに落として2列目からの飛び出しを促したり、ヒールで軽く流して意表を突くようなプレーも繰り出してくる。

また、鳥栖はセカンドボールへの意識も非常に高く、それも相手にとっては脅威だ。「セカンドボールへの執着はすごい。自分たちは後ろで余らないこと、いつもよりコンパクトにやることが大事。間延びすると苦しいのでコンパクトにしないといけない」と槙野が言うように、スペースを消してセカンドボールからチャンスを作らせないようにしたい。

浦和と鳥栖はわずか勝点3差でこの一戦を迎える。浦和としてはホームで勝って上位争いから引き離されないようにしたいが、鳥栖もここで勝てば上が見えてくるだけに白星は欲しい。浦和が勝って久しぶりにサポーターとともに凱歌を上げるのか、それともアウェイでは1勝3分3敗と結果を出していない鳥栖が星を1つ返して上位を窺うことになるのか。

以上

2012.07.06 Reported by 神谷正明
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