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ルヴァン 準々決勝 第1戦
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【J2:第22節 大分 vs 富山】レポート:不快指数の高いコンディションのなか、互いに収穫の多かったドローゲーム(12.07.02)

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気温24.6度、湿度88%。雨の影響でドーム型のスタジアムは屋根が閉じられ、ピッチは数字以上に蒸し暑く、息苦しいコンディションであった。立っているだけでじんわり汗ばむなかで行われた試合は、運動量の低下と集中力の欠如が心配されたが、両チームの監督が「選手は頑張ってくれた」と語ったように、悪条件のなかで、選手は最後まで好試合を観客に届けた。

試合は立ち上がりからホームの大分が、同じ3−4−3のシステムを敷く富山に対し、ラインとラインの間のギャップをつき攻勢に出た。特に序盤の森島康仁の動きは秀逸で、定位置である1トップに留まらず、左右のサイドに開き後方からのパスを引き出した。5分には右サイドラインでボールを受けたと同時に巧妙なヒールトラップでマークを外し、ドリブル突破から中央に速く鋭いグランダーのクロスを送った。8分には同じ3トップを形成する村井慎二のクロスに対し懸命にゴール前に詰めた。どちらの決定機も得点に至らなかったがチームに主導権をもたらした。
そして待望の先制点は森島の好パスによるものだった。28分に後方からのクサビのボールを収めると同時に前を向き、右ななめ前に走り込む三平和司にドンピシャのパスを送る。三平のダイレクトボレーは一度GKに弾かれたが、自ら押し込みネットを揺らした。

流れは勢いを増した大分に一気に傾くかと思われたが、富山はしっかりブロックをつくり流れを止め、タテへの早い攻撃で大分の歯車を狂わせた。「前線の受け手が空いていれば、まずはそこを狙うべき。ポゼッションしてチャンスを逃すチームが多いが、まずは原点に戻って、そこ(前線)で勝負しよう」と安間貴義監督が意図するシンプルで明快な作戦が的中する。木本敬介が「全員が前を向いてプレーし、はっきりとしたプレーができた」と振り返ったように、チーム戦術のイメージが共有できていた。押し込む時間が続き、40分には “大分キラー”の福田俊介がCKからヘディングで同点弾を突き刺し、試合を振り出しに戻した。

後半は互いに選手交代を機に、攻守の切り替えが早くなり、ハイテンポな展開となる。大分は後半だけでCK6本、FK10本という数字が示すように、得意のセットプレーからチャンスをつくった。田坂和昭監督は「ビッグチャンスはここ数試合で一番多かった。決め切れば勝点3を取ることができていた」と話したように、4連勝したどの試合よりも試合内容は良かったが、結果に結びつかなかった。

一方の富山は守勢に回る時間が多かったが、「上位の大分に対し、臆することなく挑んでくれたことは今後につながると思う。1点取られて下を向かずにできたことは進歩できたところ」と安間監督が評し、「前半戦は接戦を落とした試合が多かったが、アウェイで勝点を取れたのは良かった」と福田が振り返ったように、リーグ後半戦に向け、勝点を積み重ねる手応えを掴んだ様子だった。

以上

2012.07.02 Reported by 柚野真也
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