今節からJ2リーグは後半戦がはじまる。首位の山形から勝点1差のなかに5チームがすし詰め状態であり、勝点7差のなかに8チームがひしめく大混戦となっている。
ホームの大分は4連勝で5位と好位置をキープし、アウェイの富山は4連敗で21位と低空飛行を続けている。とはいえ、両者の間に順位ほどの実力差はなく、田坂和昭監督は「結果は出ていないが試合内容は良く、嫌らしいサッカーをする」と警戒し、「システムが重なり、相手選手の力量、個性を考えると非常にやりづらい」とかみ合わせの悪さを感じている。
今季の富山は前線の選手にケガ人が多く、苦労は耐えないが、安間貴義監督があの手この手で策を練ってきた。選手を入れ替えては、そのメンバーに適した戦術を落とし込み、やりくりしている。前節の熊本戦は、DF福田俊介の出場停止の影響もあったが、先発メンバーを4人入れ替え試合に臨んだ。そのなかには長期の負傷離脱から復帰したFW木本敬介とMF山瀬幸宏、京都から移籍して約2週間のGK守田達弥の名があり、今季初先発となった。早い時間帯の失点でプランの変更を余儀なくされたが、プレッシングの強さと速さは目を見張るものがあったのは確かだ。
ただ、守備面で一瞬の隙が出る甘さがあり、安間監督は「やってはいけないミスが出て2失点につながってしまった」と悔やんだ。前回の大分との対戦でも、スローインへの対応がまずく失点を重ねた。リベンジマッチとなる今節も3−4−3のシステムが重なり、こう着した時間帯が続くと予想される。ひとつのミスが勝敗を左右するため、細心の注意を払いたいところだ。
迎え撃つホーム大分は、6年ぶりの4連勝で鼻息が荒いと思いきや、「なかなか自分たちのサッカーができない」(宮沢正史)と浮かれた様子は微塵もない。首位の山形との差は勝点1と上出来であるが、リーグ戦は半分しか終わっていないし安心している場合ではない。と、監督が言うまでもなく、選手たちはそれを理解し、貪欲なまでの向上心を持っている。
冒頭で述べたように、富山に対して警戒心は強く、簡単に勝てる相手でないことは百も承知。「ミスマッチをつくために攻守の切り替えがポイントになる」(田坂監督)と、運動量を落とさず自分たちのスタイルを貫くことが勝利の道を切り拓くことになりそうだ。
リーグ前半戦を終え、両指揮官がそれぞれの課題を克服するために同じような言葉を発していた。「一人でできることは少ない。チームで根気強く課題を修正するしかない。昨年からやってきたチームとしての約束事ができているので、徐々に(新たな約束事を)増やさないといけない」(田坂監督)。「根気強く見直し、修正し、付け加えていくしかない。できることは増やし、できないことは繰り返しトレーニングすることで質を上げていきたい」(安間監督)。
課題を、いつ、いかなる形で解消し、新たな課題に挑戦するのか。“個”ではなく“組織”でというあたりが興味深いところだ。
以上
2012.06.30 Reported by 柚野真也
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