Jリーグヤマザキナビスコカップ・予選リーグAグループは、4チームが突破の可能性を残して最終節を迎えることとなった。ユアテックスタジアム仙台では、既に4勝してグループ首位ながらまだ突破が決まっていなかった磐田と、序盤は黒星先行で下位に沈みながら連勝して可能性を最終節につないだ仙台が激突した。
磐田は引き分けでも決勝トーナメント進出が決まる状況だったが、「引き分けを狙って引き分けられるほど甘くはない」という森下仁志監督の言葉通り、気を引き締めた選手達は立ち上がりから全力で仙台に襲いかかった。負傷者が続出してメンバー編成に苦労する状況だったが、前田遼一・山崎亮平の2トップに仙台の浅いディフェンスラインの裏を狙わせる意図のもと、前への圧力を強める。19分にはスルーパスを受けた山崎が抜け出して決定機を迎えたが、これは林卓人の好セーブに阻まれた。
そして「立ち上がりのジュビロの勢いをしのげれば、なんとかウチがコントロールできると思っていた」という手倉森誠監督の読みが当たる。しばらくシュートが打てなかった仙台だが、朴柱成のミドルシュートでコーナーキックを獲得。このチャンスで「古巣相手にやりたい気持ちが強かった」という太田吉彰が先制点を決めた。
このゴールで試合の流れが変わった。以後、仙台が磐田の中盤でのパスをカットして素早く攻撃に切り替え、カウンターを中心にチャンスを量産。公式戦ではJ1第13節以来の先発でコンビを組んだウイルソンと赤嶺真吾が立て続けにゴールを挙げると、78分にはコーナーキックのチャンスから渡辺広大が今季公式戦初得点。ゴールラッシュだけでなく「あの流れの中でも集中して(失点を)0に抑えられた(渡辺広大)」という守備も最後まで集中を切らさなかった。終わってみれば磐田に90分間で3本しかシュートを打たせず、仙台が4-0で大勝した。
両チームにとって、スコアでも予選リーグ突破についても、対照的な結果となった。
「1点目では踏ん張れていましたが、2点目以降でメンタル的にもやられてしまった」(藤田義明)「失点以降のゲームの運び方で難しさを実感しました」(山田大記)と、磐田の選手達は先制点を献上した後に相手につかまれた流れを取り戻せなかったことを反省した。突破間近だった予選リーグでの敗退という悔しさを、今後のリーグ戦につなげていく。
仙台は下位での折り返しから3連勝して、逆転での決勝トーナメント進出となった。「ゲームコントロール力と、それができるメンタリティが備わってきました。何より、メンバーが出入りする中でも選手同士が信頼関係を失わずにチームとして機能しています」と、手倉森監督も崖っぷちからの巻き返しにチームの成長を実感していた。決勝トーナメントでの最初の相手はF東京に決定。リーグ戦同様、高みを目指していく。
以上
2012.06.28 Reported by 板垣晴朗
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