最終節まで準々決勝進出チームがわからないAグループとは対照的に、Bグループはすでに鹿島と清水が進出を決めた。さらに、試合の勝敗に関わらず決勝トーナメントでは鹿島がAグループの1位と、そして清水が名古屋と対戦することも確定している。つまり、この試合の位置づけは両チームの監督に委ねられている。ベストメンバー規定があるため、すべての選手を入れ替えることはできないが、多くの若手選手が起用されることになるだろう。
ただ、それとは別に一人、特別な感情を抱いてこの試合を迎えようとする選手がいる。昨季、清水から鹿島に移籍してきた本田拓也だ。昨年7月31日のC大阪戦で6分間出場して以来、久々にピッチに戻って来ることになりそうだ。
右足の付け根にある右距骨(きょこつ)軟骨の手術を受けてからここまでの道のりは想像以上に長かった。春先の宮崎合宿から全体練習に合流する予定でいたが、痛みが引かず合宿は完全に別メニュー調整。しかし、シーズンが始まると4月に合流、4月24日には練習試合へ出場するなど、順調な回復を見せていると思われた。本人も「清水に行けたらいいね」と、5月3日のリーグ第9節のアウェイ清水戦に照準を定めていたのである。
だが、ジョルジーニョ監督の目は厳しかった。本人が無意識に右足をかばっていることを見抜き、「本田はまだ足を引きずっている」と能力を高く評価しながらも怪我で崩れた体のバランスをもとに戻すことを最優先させてきたのだった。
アウェイでの清水戦には帯同することができなかったが、復帰戦が奇しくも古巣・清水との対戦となったことは感慨深い。対人守備の激しさや、鹿島でもその軌道と回転の美しさは随一を誇るロングパスで攻撃を彩ってくれるだろう。
対する清水は、ルーキーの白崎凌兵に期待がかかる。ヤマザキナビスコカップではここまですべての試合に出場、1ゴールを決めている。チームは最近の公式戦で2勝2分1敗と、勢いに少しかげりが見せてきた。再び良い状態でリーグ戦に向かうためにも、若い選手の活躍でもう一度勢いをつけたいところだろう。
前述の5月の対戦では、清水の激しいプレスに鹿島が苦戦。大きなスペースが空いていた裏のスペースにロングボールを蹴ってもスリッピーな芝にボールは止まらない。1対1のチャンスをつくっても「片手で押さえられた」(遠藤康)と、選手がそのパワーに驚いた、屈強なカルフィン ヨン ア ピンにはねのけられるなど、0−3で完敗を喫している。その試合に出場し、今回も出場する選手は少ないかもしれないが、鹿島に取っては雪辱戦だ。誰が出るにしろ、前回王者としてのプライドを示す戦いを見せて欲しい。
以上
2012.06.26 Reported by 田中滋
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