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【J2:第21節 富山 vs 熊本】レポート:両者の好不調が表れた開始直後の明暗。熊本が今季アウェイ初勝利を挙げ、富山は4連敗。(12.06.25)

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開始早々に先制した熊本が前半のうちに追加点も奪ってそのまま押し切った。アウェイでの勝利は今季初めて。後半戦での巻き返しに弾みがついた。富山は一瞬の隙を突かれて失点する前半戦を象徴するような試合内容で今季初の4連敗。次節から2巡目の対戦が始まるのを節目とし、あらためて腹を据えて挑まなければならない。

富山は前節から先発メンバー4人を入れ替えた。長期の負傷離脱から復帰したFW木本敬介とMF山瀬幸宏、京都から移籍して約2週間のGK守田達弥が今季初先発。出場停止のDF福田俊介に代わってDF吉井直人が9試合ぶりに出場した。
コンディションが万全ではない木本と山瀬を起用したのには、攻撃の時間を長くすることで福田のいない守備の負担を軽くする狙いもあった。接戦に持ち込むための前半重視のオーダーだったといえる。しかし、けが人続出の中で安間貴義監督が知恵を絞った作戦は滑り出しに失敗した。
何度も痛い思いをしてきたはずのスローインへの対応がまずく、簡単にペナルティーエリアへの侵入を許して右CKを与える。嫌な流れのままに熊本の齊藤和樹にニアサイドで合わせられ、1分過ぎに先制点を奪われてしまった。守田は「マークが確認し切れておらず、前に入られてブラインドからシュートがきた」と振り返り、振り切られた吉井は「ファーサイドに注意しようという意識が強過ぎて対応が遅れた」と悔やんだ。
相手のプレー精度が低ければ得点は生まれず、時間経過とともにリズムに乗れたかもしれない。しかし現実は甘くはない。必然の失点と言わざるをえないだろう。

富山は15分ごろからペースをつかみ、ボールを奪って縦に速く攻める得意のかたちが出始める。MF加藤弘堅やMFソ・ヨンドクからDF裏を狙う木本やMF木村勝太へ好パスが通り好機をつくった。25分にはショートカウンターから山瀬がドリブルで仕掛けてシュートを放ってゴールを脅かした。
しかし37分にあっさりと追加点を許し、反撃ムードが一気にしぼんだ。熊本のMF藏川洋平が中央から浮かせてDF裏を狙ったパスをDF足助翔が頭で弾き返そうとしたがクリアし切れない。浮き球の落ち際をFW武富孝介がジャストミートしてゴールに叩き込んだ。 熊本は齊藤、武富が2試合連続の得点。タイミングのよい時間帯でのゴールが相手に大きなダメージを与えた。チームの調子の良さがうかがえる。

後半は富山が反撃を試みるが、熊本の球際での厳しい対応に苦しんでパスミスが増えた。木本が左サイドから仕掛けて放った同20分のシュートや、終了間際にパワープレーからMF関原凌河が狙った場面が数少ないチャンスだった。
1試合通しての富山パフォーマンスが悪くはなかったのは熊本・高木琢也監督の言葉からも分かる。「富山のプレッシングに強さ、速さを感じた。いつも厳しい内容で混戦、接戦になることが多いが、今日もそうなりかけるシーンはあった。思うようにプレーできなかった分、よく勝てたなというのが素直な気持ち」と話した。90分間の頑張りを結果に反映させることができていない。その壁を打ち破るのが後半戦の課題になる。吉井は「この試合に賭けていたのにこの結果。トレーニングから突き詰め方を見直さなければ」と話した。安間監督が言う「繰り返してプレーの質を上げる」地道な作業は、挫折と再起の繰り返しだ。ネバーギブアップの精神で後半戦に向かう。

以上

2012.06.25 Reported by 赤壁逸朗
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