前節のアウェイ磐田戦で公式戦初勝利を飾った神戸・西野朗監督。一方の新潟も柳下正明新監督の初陣で初勝利を挙げた。ともに上位の磐田と清水を破った勢いを持って迎える今節。前節の勝利がフロックでは無かったことを証明する意味でも興味深い戦いとなる。
新潟は新監督就任から準備期間4日で前節の清水戦を戦い、まだ手探り状態であるのは否めない。ただ、待望の今季ホーム初勝利で、選手のモチベーションは非常に高いと思われる。なかでも清水戦で決勝点をアシストした田中亜土夢は6月17日に入籍し、公私ともに充実。左サイドバックの金珍洙が警告累積で出場できない今節、攻守ともに田中亜のプレーがゲームを左右する可能性はある。
また前節の清水戦で何度もチームを救い、今節でJ1通算出場50試合となる守護神・東口順昭の存在も神戸にとっては厄介かもしれない。4月にヤマザキナビスコカップで対戦した際には零封されており、正確なロングフィードから前線のミシェウやブルーノ ロペスがからむカウンターは警戒が必要だろう。
「来年も新潟はJ1にいる」という柳下監督の明確な指針の下、チームの結束が高まりつつある新潟にとって、今節はJ2降格圏内から脱出する上で重要なゲーム。今季初の連勝で上昇機運を高めたいところだ。
とはいえ、新監督の戦術理解度や選手間の意思統一という点では、ヤマザキナビスコカップを含めて公式戦5試合目の神戸の方が上だろう。選手たちは、サーキットメニューを取り入れた週始めの2部練習で身体を追い込み、徐々に回復させながら週末のゲームに臨む1週間の流れにも慣れてきた。前節の磐田戦で運動量、クイックネス、それに伴う連動性で磐田を圧倒したのも、ブローロ・フィジカルコーチの存在が大きい。
途中出場ながら久々の公式戦復帰を果たした主将の吉田孝行も「(6月19日の)今日は台風の影響で午後練習が中止になったけれど、オフ明けの2部練習はかなりハード。その分、試合でのみんなの身体のキレが違うけれど」と変化を認める。磐田戦でプロ初のハットトリックを達成した小川慶治朗は「ハードだけど、週の中盤からゲームに向けてコンディション調整してくれるので苦ではない。むしろ自分の中では理にかなったメニューを楽しめている」と言う。また、小川は「チーム全体としてパスの質が上がったと感じる。(西野監督になって)正確にパスをつなげるのは当たり前といった雰囲気があるので、自然と精度が高まっているのかもしれない」とも。
磐田戦の小川の活躍について西野監督は「最終的にゴールを決めたのは小川だが、(あの3点は)全員の攻撃の意識が生んだゴール」と評す。その言葉の裏には、意志統一や連動性が根付き始めていることへの手応えもあるのではないだろうか。しかも、「チームが乗っていくためには、(小川のような)ああいう選手も必要」と吉田が言うように、今の神戸には勢いもある。
磐田戦の3得点で一気にチーム最多得点者となった小川は「磐田戦の後すぐに気持ちは切り替えている。余韻に浸っている時間も無いですし。ただ、責任感というものが強くなったとは感じる。新潟戦でもゴールにはこだわっていきたい」と、冷静なコメントの中にも闘志をみなぎらせている。当然、成長著しい神戸ユース出身の19歳を新潟もマークしてくるだろうが、それを上回る活躍に期待したいところだ。
以上
2012.06.22 Reported by 白井邦彦
J’s GOALニュース
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