攻撃は最大の防御なり。とはよくスポーツの世界では聞かれる言葉である。確かに、ボールを保持している攻撃の状態では、相手にシュートを打たれる可能性はない。よって、最大の防御となる。しかし、サッカーは攻撃と守備の2極の状態しかないので相手も攻撃に移るために全力でボールを奪いに来る。最大の防御を、90分間続けることは現実的に不可能である。よって、リスクマネジメントを行ないながら、相手のゴールを狙うことになる。
今節の鳥栖対川崎Fは、激しい打ち合い(点の取り合い)になる可能性がある。鳥栖は、過去2節(第12節F東京戦、第13節G大阪戦)で複数の失点を喫している。対する川崎Fも第12節大宮戦を除く第6節以降の7試合で複数の失点を喫している。ともに相手に許してはいけない失点で勝利を逃している試合もある。が、ともに失点と並ぶほどの得点もあげている。得点を奪いつつも、失点を喫しているのが最近のリーグ戦の戦い方であり、このあたりの課題をリーグ中断期にどこまで修正できているかが問われる試合になりそうだ。
鳥栖は、FW豊田陽平を筆頭にゴール前で仕事ができる選手が多い。豊田の競ったボールをFW池田圭が拾ってゴールに向かうこともできるし、トップ下に入るMF金民友、MF早坂良太は自ら仕掛けてゴールに迫る。彼らにボールをシンプルに入れることができれば、鳥栖は最大の防御を行うことができる。
川崎Fは、MF中村憲剛を中心に前線の選手が自由に動きながらゴールを狙う。特にFW矢島卓郎とのホットラインは実証済みで、相手のプレスをかわして得点をあげている。ともに攻撃ではストロングポイントを持っているだけに、この試合ではこのストロングポイントをいかに封じるかがポイントになるだろう。
鳥栖は、中村憲剛に入る前のボールにプレッシャーをかけておきたい。彼に入ってからでは決定的なパスを通される可能性があるだけに、その前に手を打っておきたいところ。一方、川崎Fは、豊田陽平に入るボールとそのこぼれ球を確実に拾いたい。個人で突破するテクニックとスピードを持った選手が鳥栖の前線には多いだけに、ゴールに向かってボールは持たせたくはない。鳥栖の前線からの守備が機能するか、川崎Fのセカンドボールへの対応が勝るのか、最大の防御のポイントはここにありそうだ。
チームの得点は、相手の失点である。1点を奪うと相手は2点取り返さないと試合には勝てない。
得点は試合の華ではあるが、失点は屈辱以外の何モノでもない。
その華を求めて選手はプレーをし、その華を見たさに観客は声援を送る。
試合の流れを楽しむのも一興だが、豪快なゴールもやはり見てみたい。
サッカーは、見ている人を贅沢にするスポーツなのかもしれない。
以上
2012.06.15 Reported by サカクラゲン
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