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【J2:第18節 甲府 vs 千葉】レポート:悪くないのに先制を許すという悪習を改善できずにJ2ビッグクラブ・千葉に敗れた甲府(12.06.10)

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試合後の取材が一通り終わって記者室でPCに向かう。千葉の選手やサポーターの皆さんがバスや電車でご機嫌で千葉方面に向かっている頃、そお〜っとJ's GOALの順位表を「ポチッとな」とクリック。甲府の順位が5位から7位に下がったことよりも1位の山形との勝点差が7、2位・3位の千葉・京都との勝点差が6に広がったことが、いや〜な感じ。昇格が難しいと感じているわけでもないしプレーオフ狙いでもない。ただ、この先何回かイーグルでも出さないと優勝争いは難しい雰囲気。でも、それは不可能ではないし諦めることなんてことは選択肢には入っていない。2位以内昇格を信じて戦うか、2位以内昇格を信じて戦うか、2位以内昇格を信じて戦うかのどれか。好奇心で、こそっーと振り返れば、岡山ピッタリ、水戸ジワリで、横浜FCはグイグイ、ってことは見なかったことに…した。

千葉のキックオフで始まった前半。千葉は直後から攻め込み、決定機こそなかったがボールを失わない緩急のあるパス回しでは甲府を上回っている姿を見せる。千葉の主導権が長くなるかと思い始めた。しかし、5分に甲府のピンバがFKのチャンスにオフサイドラインを上手いタイミングでかわしてゴール前でボールを受け決定機を迎える。このシュートは決まらなかったが、このあとはお互いに決定機の1〜2歩前の場面まで行く攻防を繰り返すようになったが、主導権争いでは甲府のほうに分があった。しかし、甲府はビルドアップの部分では単調で、いいクロスは入ったものの、いいときの距離感やタメを作る感覚がやや欠けていた。そのしわ寄せがディフェンスライン、特にセンターバックにきた。盛田剛平のパスミスで奪われたボールに対して、ファーストディフェンダーが中途半端な対応をしてしまい“人はいるのにやられる”形で米倉恒貴のゴールを許してしまう。

千葉にとって、ケガから先発復帰した米倉が相手のミスが起点であろうが、ワンチャンスに結果を出したことは大きい。兵働昭弘が、素晴らしいラストパスをワンタッチで入れた田中佑昌に出したパスの狙いもよかった。主導権を失い気味の中で、相手にボールを持たせながらカウンターのチャンスを狙うしたたかさが生み出した得点。そして、5分後には14試合ぶりのスタメンの佐藤勇人が前掛りになっている甲府に対して自陣からディフェンスラインの裏を狙った縦パスを入れる。これが戻るドウグラスと盛田の間を絶妙に転がり、スピードに乗った米倉が先に触りそうな按配となる。抜けられるとGKと1対1になる場面で盛田がスライディングをするのだが、これがPKの判定。これを山口智が決めて2−0とした。

甲府は米倉に先制ゴールを許したあと、高崎寛之のシュートがGKに当たって浮いたところをダヴィが決定的なヘディングシュートを打つ場面もあり、”タラレバ祭り“を許してもらえるのなら言いたいことは一杯ある。ただ、ある程度主導権を取れているけれど、先制点を許すという今シーズン最大の悪習はなかなか改善できない。ゴールの女神様が微笑んで5分のピンバのシュートをお決めくださっていればもっと自信を持って試合を進めることが出来たと思うが、微笑んでくれない以上人間の力で何とかするしかない。しかし、前半45分にドウグラスが藤田祥史に入ったクサビのボールに対して、ボールを叩いた後の足に後ろからスライディングしてしまい一発レッド。ダヴィもイライラモードに入り、天候は回復してきたのにピッチ内は荒れ模様で前半を終えた。

ハーフタイムにミルク監督の日本代表ではない方のミルクジャパン(中央酪農会議)のCMが流れたのだが、これが甲府をいさめるような内容。
「むしゃくしゃするなぁ」
「じゃあ牛乳飲んだら」
ってな感じで、牛乳をガブ飲みしたくなる前半の終わり方に上手くかぶった。しかし、冷静に考えると次の1点を甲府が取れば2−1=1で1点差。0−2から逆転を考えることは厳しいが、1点差になればどうにでもなる。一人少ないチームが運動量を増やして流れを変えることもあると期待した。サポーターも大コールで後押し。しかし、始まってみると甲府は2人少ないのではないかという感じで千葉が主導権を握る展開。ドウグラスの穴をワントップにして埋めるのではなく、中盤を1枚減らす4−3−2で城福浩監督は点を取る意思を鮮明に出していたが、伊東輝悦のアンカー、福田健介の中盤、津田琢磨のサイドバックなどが組織として機能しなかったのか、53分には伊東を下げて堀米勇輝を投入し、センターバックに入れていた山本英臣をアンカーに入れて、津田をセンターバックに、福田をサイドバックに戻してバランスを取り直した。

盛田が痛んで3枚目のカードが切りにくい状態が続いたが、城福監督は67分に高崎を下げて青木孝太を投入。千葉に対して恩返しゴールを決めたいという意欲満々の青木はいつも以上に我武者羅にプレーした。組織として機能するプレーだったかどうかは判断がつかないが、ガッツを充分に見せた。「マイクゴール、ラララララ〜」というハーフナーマイクの応援歌が、「アオキコオター、ラララララ〜」と引越ししていたことに気がついてニヤッとしてしまったが、青木もそろそろレギュラーを取ってドカンと行く時期。千葉戦で見せたガッツをベースにして欲しい。ともかく、青木が入ってから甲府が主導権を取る時間が長くなった。37分にはダヴィがペナルティエリア内で倒されて「PKか?」というチャンスもあった。ピンチには堀米が40メートルくらい一気に戻って千葉の決定機を潰したし、津田は身長2.04メートルのオーロイとの競り合いでは、オーロイによじ登ってからヘッドで競るなど一人少ない甲府はカウンターのリスクを覚悟で積極的に戦った。しかし、1点差にすら持っていくこともできず、千葉に余裕を持たれたまま時間を使われてタイムアップ。

連敗しなかった千葉は気分よくホーム鳥取戦を迎えることができそうだが、甲府は悪くないのに先制点を許すという悪習から抜け出せない。全体としては悪くないが、ちょっとずつ足りない何かがいくつかあるような気がするのだが、それが何かと問われても上手く表現できない。でも確実に言えることは攻撃的な組み立てをできるボランチの不足ではないだろうか。甲府は守備からカウンターのチームではない。主導権を長く取って戦うチーム。そのためには攻撃的なボランチ・井澤惇が必要なんじゃないだろうか。最近は神妙な感じで練習しているが、背中の番号をもう1回思い出して欲しい。そろそろ練習で「俺が、俺が、」とアピールして戻ってきて欲しい。そして、もう一人のアツシ、片桐淳至も苦境でこそ活きるタイプ。ヤンチャパワーとサッカーにおける賢さはチームに刺激を与えるはず。第2クールを前に、もう一度総力戦を挑むときではないだろうか。

「We are KOFU」

サポーターがチームと共にいることはゴール裏の歌を聴けば分かるはず。これまで選手が多くの活力をくれたが、今はスタンドからピッチの選手に活力を注ぎ込む時期。選手がゴール裏の声や歌を自信と力に変えて、「いっちょやったろか」と立ち上がることを期待している。

以上

2012.06.10 Reported by 松尾潤
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