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【J2日記】岡山:ミスの後はいじられまくる(12.05.30)

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(C)尾原千明

黄色のユニフォームの背中が中林洋次選手

第16節・福岡対岡山はタフなゲームだった。気温が急上昇する中で、走り続けるゲームとなったこともあるが、前半32分、GK中林洋次の不用意なミスからオウンゴールが決まった。中林はその後、気持ちを立て直して「神セーブ」も発揮し、その後、福岡にゴールを割らせることはなかった。ゲーム終了後、岡山のサポーターの前で、中林選手は手を合わせて謝っていたというが、サポーターはもちろん、彼を責めるはずもなかった。チームメイトの気持ちは、その12分後に田所諒が今季2ゴール目の得点を挙げ、前半に追いついたことからわかるだろう。

その翌週、休み明けの5月30日の話だ。練習が終わって、グラウンドの端で影山雅永監督と桑田慎一朗選手、中林選手が話をしていた。「この間は、シンの、らしいプレーが出てたね」といった会話だ。そこにクールダウンをする選手や自主練習を終えた選手が通りすがりに立ち止まって、のほほんとした会話が続いていたが、千明聖典選手の声が響いた。「あれさあ、何やってたの? めちゃくちゃダサかったんだけど」。千明選手らしい、愛ある毒舌に笑いが起きる。中林選手の返事は聞こえなかったが、その後、植田龍仁朗選手の「あの後、めちゃくちゃバックパスに気ィ遣ったよ〜」。千明選手は続ける「でもさ、ハーフタイムに『いつも助けてもらってるから、気にするな』って言いに行ったの、俺だからね」。この発言に対して、「なんでそうやって俺が最初に言った、を強調すんだよ」と突っ込みが入る。

…という何気ない練習後の一場面だが、現在の岡山が作るゲームを思い起こさせもする。影山監督がさりげなく「現場」の空気を作っておき、現場に小さな会話のパスが生まれ始める。そこにボランチ・千明聖典が起点となるパスを出す。周囲の選手はすかさず反応し、全員でゴールに向かう…。とここまでを見てしまうのは、岡山愛が強すぎる深読みだろうか? 

以上


2012.05.30 Reported by 尾原千明
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