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【J2:第16節 福岡 vs 岡山】レポート:またも勝ちきれずに1−1のドロー。福岡の苦悩は続く。(12.05.28)

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3分間のアディショナルタイムが終わり、レベルファイブスタジアムに試合終了を告げるホイッスルが鳴る。ビジョンに映し出されたスコアは1−1。今シーズン2度目の連勝を目指した福岡だったが、またも勝ちきれずにドローに終わった。「ホームゲームでしたし、前節勝ったということもあり、連勝という形で締めくくらなければいけない試合だった」と悔しそうな表情で古賀正紘は試合を振り返った。これで福岡は、第5節鳥取戦(3月25日)以来、約2か月もの間、ホームでの勝利に見放されている。福岡の前に立ちはだかる厚い壁の前で、スタジアムは重苦しい空気で包まれた。

この日の福岡は布陣を変えて試合に臨んだ。2トップに坂田大輔と成岡翔を置き、右サイドに4戦3ゴールと好調の城後寿。左サイドには木原正和。そして左SBにはコンディション不良の尾亦弘友希に変えて堤俊輔を入れる。その狙いを前田浩二監督は次のように話す。「両サイドに城後、木原を入れることによって、奪った瞬間のカウンターという狙いを持っていた。そして、トップ下で中央を制することと、ゴールへのラストパスを送れる力を翔(成岡)は持っているので、そこを求めた。また、(成岡は)フィニッシャーとしても力を持っていると思うので、そのふたつの役割を彼に求めてピッチに送り出した」。
立ち上がりは、この狙いが効を奏したかに見えた。前線の中途半端な位置にポジション取りする成岡がボールに絡み、空いたスペースを使って城後が動く。開始直後には、城後が、そして坂田がゴールに迫った。
だが、「立ち上がり、少し様子を見てしまったところがあったが、それでは足りないんだということで、選手たちがピッチの上で少しずつ増していってくれた」と影山雅永監督が振り返ったように、岡山が守備態勢を整えると試合は膠着状態に。福岡は堅固な守備を誇る岡山の守備を崩せずシュートに持ち込むことができない。

意外な形でゴールが生まれたのは32分。竹田忠嗣のなんでもないバックパスをGK中林洋次がトラップミス。そのままボールがゴールに吸い込まれた。しかし、福岡はこのプレゼントゴールを活かせない。44分、岡山は中盤の高い位置での福岡の不用意なパス交換からこぼれたボールを奪うと、素早く切り替えて一気に攻撃に転じて福岡ゴール前へと迫る。そして最後は、桑田慎一朗のクロスボールに、ゴール前に飛び込んだ田所諒が頭で合わせた。長い距離を走れば福岡が付いてこないことを計算した上での得点だった。
そして後半は、気温が27度を超す中での消耗戦。福岡はセットプレーから、そして岡山は持ち味である堅固な守備をベースにして切り替えの早い攻撃で決定機を作ったが、ともにゴール前での迫力に欠いて得点を奪えず。そして、1−1のまま試合終了のホイッスルを聞いた。

勝点1を分け合った両監督は、ともに失った勝点2について残念な表情を見せた。そんな中でも、自分たちのサッカーを披露していたのは岡山。ボール支配率は福岡に譲ったが、それは互いのスタイルの違いによるもので、堅固な守備をベースに戦う自分たちのスタイルを表現しながら手に入れたアウェイの勝点1は、ホームで戦う次節・愛媛戦(6/2@カンスタ)につながるものと言えるだろう。
一方、閉塞感ばかりが募ったのが福岡。成岡の前線での起用も効果なく、流れの中から岡山を崩すことができなかった。そして、それ以上に問題なのは失点シーン。ここまで不用意なプレーでの失点が続いているが、岡山戦の失点も遠因となったのは中盤での不用意なパスワーク。そして、飛び込んでくる田所に対し、ペナルティエリア内に6人が構えながら、誰もマークについていくことさえしなかった。どこかで、誰かが、対応していれば奪われることがなかったゴールを、「上を目指すチームであれば、あの時間帯の失点はあり得ない。ああいう失点がある限り、上には行けないと思う。すごく情けない1点だった」と古賀は振り返った。前節・富山戦の勝利をつなげたかったが、それもならず。福岡は、いまだに目の前に立ちはだかる壁を崩す方法を見つけられないでいる。

以上

2012.05.28 Reported by 中倉一志
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